グループステージ第2戦　日本がイラクに敗北

　サッカー・アジアカップ（杯）グループステージ第2戦が19日、カタールで行われ、世界ランク17位の日本は同63位イラクに1-2で敗れた。歴代最多の国際Aマッチ連勝記録が「10」で止まり、決勝トーナメント（T）進出はお預け。まさかの敗北は海外メディアにも衝撃を与えていた。「壮大な番狂わせ」との報道のほか、イラクの勝利を称える意見、日本の弱点を分析する内容も伝えられている。

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　日本は前半5分に失点。左サイドからのクロスをGK鈴木彩艶が弾き、ゴール前中央に流れたボールを相手FWアイメン・フセインに頭で決められた。さらに前半アディショナルタイム（AT）、左サイドを突破したMFアハメド・アルハッジャージがクロスを上げ、またもフセインが頭で押し込んで2点目。日本は後半ATに遠藤航がCKからヘッドで得点したが、反撃は及ばなかった。

　ドイツ、トルコなどを相手に国際Aマッチ10連勝を記録していた日本がまさかの敗戦。海外メディアも驚きを隠せなかった。試合直後から速報が相次ぎ、カタール地元紙「ペニンシュラ・カタール」の公式Xは「イラクが2-1でアジアカップ優勝候補の日本に衝撃を与え、ベスト16進出を決めた」と報じた。

　注目の一つが日本の連勝が止まったこと。サッカーの話題を扱う米ポッドキャスト番組「メン・イン・ブレイザーズ」公式Xは「壮大な番狂わせだ。サムライブルーの11連勝を阻止」と伝え、米メディア「ブリーチャー・レポート」もサッカー専門Xで「イラクが日本の11連勝を阻止した」と投稿した。

　カタールW杯でも躍進した日本相手に、大きな勝利を手にしたイラクへの称賛の声も多い。英公共放送「BBC」で国際サッカーを担当するマニ・ジャズミ記者は「アジアカップで1つ目のショックだが、試合を見ていたらそう（ショック）ではないだろう。イラクは素晴らしく、ほとんどにおいて日本のポゼッションを無意味にした。日本の最初の枠内シュートは試合開始から1時間後だった」と勝つべくして勝ったとXで投稿。カタールの放送局「アルジャジーラ」も「有力な日本を相手にイラクが勝利！　メソポタミアのライオンたちは勝利に値する」と伝えた。

「イラクが大きな番狂わせを演じ、日本のアジアカップの資質にさらなる懸念を持ち上げる」との見出しで記事を掲載した米スポーツ専門局「ESPN」は、イラクを称えるとともに日本の弱点、課題も指摘している。「問題の一つは間違いなく、ハジメ・モリヤスが配置したGKたちの経験不足だ。それはベトナムに4-2で勝利した初戦でもすでに目立っていた」と初戦に続いて2失点したGK鈴木に言及。「2試合続けての高くつく失策により、わずか5分でイラクにリードを許した。彼は左ウイングからのクロスを弱く手のひらで弾き、アイメンにルーズボールを無人のゴールに流し込むことを許した」と伝えた。

　ドーハと言えば、日本が1993年にワールドカップ出場を阻まれた「ドーハの悲劇」が有名。出場していた森保一監督は、当時以来のドーハでのイラク戦だった。日本は、2011年以来3大会ぶり5度目の優勝を目指す大会。次戦は日本時間24日午後8時30分にインドネシアとのグループステージ最終戦を迎え、イラクも同日同時間にベトナムと対戦する。