東京・府中市で事前合宿を行っていたオーストラリア

　野球のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）は日本代表の14年ぶり3度目の優勝で幕を閉じた。今大会、話題を集めたチームの一つが豪州代表。事前合宿を行った大会前から日本の文化を積極的にSNSで発信し、日本代表との試合後も舞台裏で爽やかな交流をするなど、多くの日本ファンの記憶に残った。大会が終わり、豪州代表は公式インスタグラムに日本での“本拠地”を懐かしむ写真を投稿。「また戻ってこないと…」とつづっている。

　豪州代表の公式インスタグラムが名残惜しさとともに投稿したのは1枚の写真だった。

　府中市民球場の入口手前で満開となった桜。曇り空ではあるものの、ほのかにピンクに染まった花びらが鮮やかだ。周辺に人影はなし。豪州代表が練習を行っていた球場も今は静まり返った様子だ。

「惜しくも見逃したけど、府中にある我々の本拠地の外に咲いた桜は、なんて綺麗なんだろう。また戻ってこないとね……」

　投稿にはこんなメッセージを添えた。日本と同組となった1次ラウンドを2位で突破した豪州がWBC準々決勝でキューバに惜しくも敗れたのは15日。当時はまだ桜の開花は見られなかっただけに、満開の桜を惜しんだ。

　2月22日に来日した豪州代表は東京・府中市でキャンプを行い、社会人チームとの練習試合などで調整。練習の合間にはセブンイレブンやラーメン店を訪れ、その様子が公式SNSで投稿されていた。

　日本との対戦では1-7で敗れたものの、同国史上初のWBC準々決勝を決めた際には宿舎に多くの日本人ファンが詰めかけて祝福したことも話題になっていた。