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「あのナカタが失敗」「日本は沈んだ」 響いた空しい金属音…イタリアにも驚き与えたPK失敗【オリンピック名珍場面】

パリ五輪は連日熱戦が繰り広げられている。夏季大会は1896年に第1回大会が開催され、今回で33回目。記憶に残る名場面、珍場面も数多く生まれてきた。4年に一度のこの機会に、過去の出来事を「オリンピック名珍場面」として振り返る。2000年シドニー五輪男子サッカー準々決勝で日本は米国にPK負けを喫して、無念の敗退。当時、日本サッカーの象徴と言われた中田英寿の“ミス”が衝撃を与えた。

中田英寿【写真:Getty Images】
中田英寿【写真:Getty Images】

夏季五輪で起こった事件を振り返る

 パリ五輪は連日熱戦が繰り広げられている。夏季大会は1896年に第1回大会が開催され、今回で33回目。記憶に残る名場面、珍場面も数多く生まれてきた。4年に一度のこの機会に、過去の出来事を「オリンピック名珍場面」として振り返る。2000年シドニー五輪男子サッカー準々決勝で日本は米国にPK負けを喫して、無念の敗退。当時、日本サッカーの象徴と言われた中田英寿の“ミス”が衝撃を与えた。

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 豪州・アデレードの空に、乾いた金属音が響いた。2000年9月23日、ハインドマーシュ・スタジアムで日本に待っていたのは残酷な結末だった。1次リーグでスロバキア、南アフリカに連勝し、ブラジルには敗れたもののグループDを2位で通過。米国戦を迎えた。

 試合は日本が柳沢のゴールで先制するも、2-1とリードした後半45分に痛恨のPKを与えて追いつかれる展開。延長戦でも決着がつかず、PK戦も両チーム3人が成功し、先攻の日本の4人目・中田英のシュートは左ポストを叩いた。日本は5人目の明神が決めたものの、米国は5人全員が成功して勝負あり。敗戦の悔しさがある中、選手たちは後半途中に中澤と接触して鼻血が止まらないままプレーし、血染めのユニホーム姿の楢崎のもとに駆け寄るという光景が象徴的だった。

 日本の敗戦は海外でも大きく報道された。ローマ所属の中田英がプレーしていたイタリア国内では「あのナカタが失敗して日本は沈んだ」などといった見出しで報じられた。“サッカー後進国の米国が勝った”というより、中田英がPKを外したことで集まった注目は、その存在の大きさを知らしめていた。

(THE ANSWER編集部)


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