パリ五輪、須崎は3位決定戦へ

　6日に行われたパリ五輪のレスリング女子フリースタイル50キロ級1回戦で、東京五輪金メダリストの須崎優衣に勝利したビネシュ（インド）が体重超過により失格となったと大会公式サイトで発表された。7日の決勝まで勝ち上がっていた。須崎との試合前の計量はクリアしていたが、決勝の日の計量で僅かに超過していたという。金メダルに王手をかけながら、まさかの当日失格にインドの首相も声明を出す事態となっている。

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　ビネシュは7日の決勝でサラ・ヒルダーブラント（米国）と対戦する予定だった。初戦に臨む前の計量ではクリアしていたが、7日の朝には50キロを僅かに超過していたという。

　インドオリンピック協会も声明を発表。「チームは夜通し最善を尽くしましたが、今朝の体重は50キロから僅かなグラム数超過しました。現時点で代表団からこれ以上のコメントはありません。インド代表団は、ビネシュ選手のプライバシーを尊重していただくようお願いします。インド代表団は、現在行われている競技に集中したいと考えています」と伝えた。

　こうした発表を受け、インドのナレンドラ・モディ首相は自身のX（旧ツイッター）を更新。「ビネシュ、あなたはチャンピオンの中のチャンピオンです。あなたはインドの誇りであり、全てのインド人の希望です」と呼びかけ、さらに「本日の失敗には心が痛みます。私が感じている絶望感を言葉で表現できればよいのですが」と心境を慮った。

　そして「同時に、私はあなたが困難からも再起できる人物であることを知っています。あなたは常に困難に正面から立ち向かう性格でした」「強くなって戻ってきてください！　あなたを応援しています」とエールを送っている。

　米スポーツ専門局「ESPN」によると、ビネシュの体重超過は3試合を終えた後の食事などが原因とされている。「彼女の体重は日中増加したとみられ、一晩で約2キロ減量しなければならなかったとみられる」「一晩中トレーニングしていたことがわかったが、今朝の計量では、100グラムの体重超過だった」と説明されていた。メダルはく奪の可能性もあると指摘している。

　大会公式サイトでは、準決勝でビネシュに敗れたジュスネイリス・グスマン（キューバ）が決勝でヒルダーブラントと戦う組み合わせに変更されている。須崎は3位決定戦でオクサナ・リバチ（ウクライナ）との対戦になる。