パリ五輪

　パリ五輪は4日、バドミントンの女子シングルス準決勝が行われ、まさかのアクシデントが起きた。リオデジャネイロ五輪金メダリストで世界ランク4位のカロリナ・マリン（スペイン）がリードしていた第2ゲーム途中で右膝を負傷し、途中棄権。金メダルの道がよもやの形で途絶え、涙に暮れた。会場は総立ちとなって拍手を送った。決勝進出が転がり込んだ形の対戦相手・何氷嬌の母国・中国ファンも沈痛な声を上げている。

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　よもやの場面だった。1-0で迎えた第2ゲーム、10-5とリードした場面でスマッシュを打ったマリンが倒れ込んだ。うつ伏せになって横になったまま動けず、対戦相手の何氷嬌も心配して駆け寄る。右膝を痛めたとみられる。

　数分間の治療の末、なんとかサポーターをつけて競技を続行。場内の大歓声に迎えられてコートに立ったが、ほぼ片足でプレーするような状態で10-8となった場面で再びコートに倒れ込んだ。その場でひざまずいて号泣。コーチに抱かれ、声を上げて泣いた。場内は激励の拍手を送ったが、棄権を決断。悲劇的な結末に。車椅子を断り、気丈に自らの足でコートを後にした。

　中国のネット上には「マリンは30歳を過ぎたベテランで、おそらくこれが最後の五輪だろう。復活して五輪の準決勝まで進んだのに気の毒に」「マリンには一日も早く回復してほしい。そして何氷嬌には更によい成績を目指してほしい」「マリンは懸命になりすぎた。早く回復してコートに戻ってきてほしい」「試合放棄は正しい選択だと思う。何より体を守ることが重要だ。何氷嬌は実力で決勝まで来たのだから、素晴らしいパフォーマンスを見せてほしい」との声。

　さらに「何氷嬌は本当にいい人だ。どうしたらいいか分からないっていう表情だったけれど、気持ちに影響が出ないといい」「そんなに心配しないで、決勝の準備をしっかりしてね」「何氷嬌は本当に善良な子だ」と何氷嬌の対応にも称賛の声が上がった。