パリ五輪で相次ぐ誹謗中傷にIOCがAI導入 初の検知システム「犯罪者の先行資料になり得る」
国際オリンピック委員会(IOC)は1日、パリ五輪開催地で会見し、誹謗中傷への対策としてAIを活用することを発表した。今大会でも選手、関係者にネット上で心無い声が浴びせられ、社会問題化している状況。「犯罪者の先行資料になり得る」と説明した。
パリ五輪
国際オリンピック委員会(IOC)は1日、パリ五輪開催地で会見し、誹謗中傷への対策としてAIを活用することを発表した。今大会でも選手、関係者にネット上で心無い声が浴びせられ、社会問題化している状況。「犯罪者の先行資料になり得る」と説明した。
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IOC広報のXはサイバー虐待防止策を紹介。「37以上の言語で、複数のプラットホームにわたって選手、役員、関係者をターゲットにしたインターネット上の暴力を、AIの力を活用してリアルタイムかつ大規模に検出するのは今回が初めてです」と説明した。
投稿では、IOCセーフスポーツユニットの責任者カースティ・バローズ氏の会見動画を公開。同氏は「重要なことは、これはただのツールではなく、完全に我々のシステムと統合したものであることです。警告を検知した際にプラットホームに通知され、犯罪者の先行資料になり得ます。我々の安全保護チームはすぐさま把握し、インターネット上で暴力を向けられた人をサポートできます」とした。
アスリートへの誹謗中傷は今大会でも大きな問題に。日本選手が関係するものでも、柔道男子60キロ級準々決勝で永山竜樹に勝ったフランシスコ・ガリゴス(スペイン)のSNSに非難の声が殺到。同じく柔道女子52キロ級では、まさかの2回戦敗退で号泣した阿部詩に対し、一部から否定的な声が上がり、その後自身のSNSで謝罪する事態となっていた。
陸上の男女混合競歩リレーに専念するため、女子20キロ競歩の出場辞退を発表した柳井綾音もXで心無い言葉を受けていることを発信。海外選手の間でも被害が目立ち、世界でも社会問題化している。
(THE ANSWER編集部)