五輪開会式で物議、平和の象徴ハトが燃えた? 米誌は酷評「最悪」 演出担当は犠牲ゼロ主張【オリンピック事件簿】
パリ五輪が26日(日本時間27日)に遂に開幕する。夏季大会は1896年に第1回大会が開催され、今回で33回目。数々の名場面のほか、記憶に残る“事件”も起きてきた。4年に一度のこの機会に、過去の出来事を「オリンピック事件簿」として振り返る。1988年の韓国・ソウル五輪では、開会式で後年まで物議を醸す騒動が起きた。
記憶に残る“事件”を振り返る
パリ五輪が26日(日本時間27日)に遂に開幕する。夏季大会は1896年に第1回大会が開催され、今回で33回目。数々の名場面のほか、記憶に残る“事件”も起きてきた。4年に一度のこの機会に、過去の出来事を「オリンピック事件簿」として振り返る。1988年の韓国・ソウル五輪では、開会式で後年まで物議を醸す騒動が起きた。
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過去の五輪開会式では、平和の象徴とされるハトが一斉に飛び立つ演出が定番だった。ただ1988年9月17日に開幕したソウル大会では、これが思わぬ悲劇を生む。聖火が着火された瞬間、テレビ中継では聖火台にとまっていたハトが炎に包まれたように見え、動物愛護団体が抗議する騒ぎとなった。
この演出は後年まで物議を醸し、2012年には米国の大手週刊誌「タイム」が、オリンピックやユニバーシアードなど、あらゆる国際大会の中で「最悪の開会式」に挙げたほど。同誌は「聖火台に火をつけると、ハトは全地球村の人々が見ている前で燃えてしまった」と伝えている。
ただ、開会式の演出を担当したイ・オリョン氏は2016年に韓国誌「週刊朝鮮」の記事で、ハトが聖火台の上にとまってしまったのは、放たれてまっすぐ巣に帰る練習が少なかったためで「火が付いたギリギリの瞬間に飛び立った」と、焼け死んだハトはいなかったとしている。一方で1992年のバルセロナ大会以降、開会式が夜間に行われるようになったこともあり、ハトが一斉に放たれる光景はオリンピックから姿を消した。
(THE ANSWER編集部)