当初は登板予定も回避→野手出場で46号を放った大谷に嘆き

　米大リーグのエンゼルス・大谷翔平投手が3日（日本時間4日）、今季最終戦となった敵地マリナーズ戦に「1番・DH」で先発出場。初回の第1打席で46号となる先頭打者弾を放ち、100打点に乗せた。本塁打王こそならなかったものの、有終の美を飾った二刀流。当初予定されていた投手出場は回避したが、バットで衝撃をもたらした。ポストシーズン進出の夢が絶たれたマリナーズ党からは嘆きの声が漏れている。

　今季最終戦。大谷がマウンドではなく、打席で輝きを放った。初回先頭、左腕アンダーソンが投じた甘いカットボールを見逃さなかった。低い弾道で飛び出した打球は失速することなく、右翼席中段に着弾。ワイルドカードでのポストシーズン進出へ負けられないマリナーズにすれば、痛恨の一発に。大谷がダイヤモンドを一周する間、スタジアムは沈黙した。

　前回登板後はこの最終戦で10勝目をかけて登板する可能性もあったが、最終的に回避した。崖っぷちのマリナーズにとっては朗報だったかもしれないが、バットで手痛い一発を食らった。

　これを受け、マリナーズの地元ワシントン州立大出身で、米放送局「KTVB」でスポーツディレクターを務めるジェイ・タスト氏は、自身のツイッターで「あぁ……。私たちは『オオタニは日曜に投げない』という見出しに喜んでいたが、その代わりにMLB史上最もユニークな選手は日曜に爆弾を投下してきた」と嘆き節だった。

　また、MLB公式サイトのサム・ダイクストラ記者も「今週初め、『ショウヘイ・オオタニは日曜のマウンドに立たない』というニュースがあったが、その日曜に本塁打を放った。この男は静かに2021年を去ることはできない」とツイートした。今季は投げて9勝、打って46発、100打点。敵にすると恐ろしい二刀流の凄みを実感させた。