元日本代表DF闘莉王、“らしさ”全開の引退会見 報道陣に深々と謝罪したワケ
J2京都サンガの元日本代表DF田中マルクス闘莉王が1日、都内で記者会見を行い、引退を発表した。19年間のプロ生活を振り返り、「一瞬も一秒も手を抜くことなく、全力で気合いを入れてやってきたことが、すごく誇りに思います」と胸を張った闘将。会見終了後には、集まった報道陣に深々と「謝罪」し、笑いが起こる場面もあった。
19年間の引退生活の幕、会見後に自らマイクを手に取り…「すみませんでした」
J2京都サンガの元日本代表DF田中マルクス闘莉王が1日、都内で記者会見を行い、引退を発表した。19年間のプロ生活を振り返り、「一瞬も一秒も手を抜くことなく、全力で気合いを入れてやってきたことが、すごく誇りに思います」と胸を張った闘将。会見終了後には、集まった報道陣に深々と「謝罪」し、笑いが起こる場面もあった。
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ブラジル出身の闘莉王は1998年に海を渡り、2001年に広島でプロデビュー。その後、日本国籍を取得し、日本代表としても活躍した。水戸、浦和、名古屋、京都と渡り歩き、浦和と名古屋でリーグ制覇に貢献。2010年の南アフリカW杯では、日本代表をベスト16に導いた。
引退会見では、時折、涙を浮かべた闘莉王。19年間の現役生活で「誇り」に思うことを聞かれ「一瞬も一秒も手を抜くことなく、全力で気合いを入れてやってきたことが、すごく誇りに思います。ときには頭が割れてでも、肉離れしても、鼻が折れても、ピッチに戻ろうとした。その気持ちが……誇りに思います。あと、その全力の姿勢がそれを生んでくれたかは分かりませんが、たくさんの素晴らしい仲間に出会えたことも誇りに思います」と話した。
現役最後の試合は11月24日の柏戦。前半途中に顔面に裂傷を負い、途中交代するという結果に終わった。これも最後の最後まで全力プレーを続けたからこそ。「まさか最終戦で救急車に乗るとは思わなかったなと。最後の最後まで自分らしいなと思いました。やっぱりこの頭だけで何針縫っただろうと。最後の最後だけは少しでも綺麗な顔で出てこようと思ったんですけど、やっぱり神様は自分らしい姿でやってこいと、そういうメッセージだったと思います」と笑った。
楢崎正剛氏、中澤佑二氏が駆けつけるサプライズもあった引退会見。闘莉王の人柄がにじみ出たのが、すべての質疑応答が終わった後の一幕だった。自らマイクを手に取ると、報道陣に「長い間、取材を受けなかったりとか、申し訳ない態度を取ったりだとか、たくさんの迷惑をかけた。それにも関わらずこれだけたくさんの方に来ていただいて、本当にありがとうございます。本当にすみませんでした」と“謝罪”。会場には大きな笑いが起こった。
グラウンド内外で人々を魅了した闘将。“らしさ”全開で現役生活に幕を下ろした。
(THE ANSWER編集部)