楢崎智亜「今までで一番うれしい」 目標は弟・明智と兄弟五輪出場「頑張ってほしい」
東京五輪新種目のスポーツクライミング世界選手権(東京・エスフォルタアリーナ八王子)は21日、スピード、ボルダリング、リードの3種目を合わせた複合の男子決勝が行われ、エースの楢崎智亜(ともあ・TEAM au)が金メダルを獲得し、東京五輪代表に内定した。20日の女子決勝銀メダルで内定を決めた野口啓代(あきよ・TEAM au)に続き、男子の新種目では五輪内定第1号。世界選手権では、昨年大会から始まった複合での日本人による優勝は、男女通じて初の快挙となった。
20日の女子決勝銀メダルで内定した野口啓代に続く五輪切符獲得
東京五輪新種目のスポーツクライミング世界選手権(東京・エスフォルタアリーナ八王子)は21日、スピード、ボルダリング、リードの3種目を合わせた複合の男子決勝が行われ、エースの楢崎智亜(ともあ・TEAM au)が金メダルを獲得し、東京五輪代表に内定した。20日の女子決勝銀メダルで内定を決めた野口啓代(あきよ・TEAM au)に続き、男子の新種目では五輪内定第1号。世界選手権では、昨年大会から始まった複合での日本人による優勝は、男女通じて初の快挙となった。
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日本のエース・智亜は金メダルで東京五輪代表を内定させた。ノックアウト方式のスピードでは、1本目に3学年下の弟・明智(TEAM au)と兄弟対決。6秒500で退けると、フランス選手との2本目は自身の持つ自己ベスト6秒291を更新する6秒159を叩き出して勝利した。3本目は敗れて2位となったが、大歓声の中で上々のスタートを切った。
続くボルダリングは第1課題に1トライ目で完登する「一撃」を決め、出場8選手で唯一のクリア。ドヤ顔で右拳を握り、雄叫びを上げた。第2課題も最後のジャンプでつかみ取る唯一の完登で拍手喝采。第3課題も一撃を決め、会場は“智亜劇場”と化す盛り上がりで堂々の1位で終えた。
最後のリードを総合トップで迎えた智亜に対し、スピード5位、ボルダリング2位の明智は総合3位。この時点で五輪切符は楢崎兄弟に絞られた。一騎打ちの展開で迎えたリードでは、明智が序盤でまさかの落下。智亜が逃げ切り、勝負所で貫録を見せつけた。
試合後、智亜は「今年の一番の目標でもあったので達成できてうれしいです」と第一声。世界王者の称号と東京五輪の切符、一気に2つを手にした。五輪については「自分にとって大きなこと。弱点を埋められる時間がたくさんできてうれしい。今までで一番うれしいくらいだけど、優勝しようと思ってきたので、ちょっとほっとしてます」と安堵していた。
最後のリードは代表権が弟・明智と2人に絞られていた。状況については「わかっていました。明智が(リードの序盤で)失敗したこともわかっていた。少しでも高度上げて、他の選手の順位を下げようと思っていた」と振り返り、「2人で(五輪に)出ること目標なので、頑張ってほしい」とエールも送った。
【今大会の最終結果】
1位 楢崎智亜(日本)
2位 シューベルト(オーストリア)
3位 ハイブリン(カザフスタン)
4位 原田海(日本)
5位 楢崎明智(日本)
6位 藤井快(日本)
7位 マウェム(フランス)
8位 メゴス(ドイツ)
(THE ANSWER編集部)