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不調のソノカム、一戦必勝で挑む世界選手権 目標は悲願の金「初戦から勝負と思って」

 ホップ、ステップ、ジャンプで世界の頂点に立てるか。バドミントン日本代表男子ダブルスのエース「ソノカム」ペア、園田啓悟、嘉村健士(トナミ運輸)が金メダルを狙う。世界選手権(19日開幕、バーゼル)に臨む日本代表は、17日に試合会場となるセント・ヤコブホールで練習を行った。

公式練習で会場の感触を確かめた園田と嘉村【写真:平野貴也】
公式練習で会場の感触を確かめた園田と嘉村【写真:平野貴也】

男子ダブルスのエース、一昨年は銅、昨年は銀「しっかりと集中して臨みたい」

 ホップ、ステップ、ジャンプで世界の頂点に立てるか。バドミントン日本代表男子ダブルスのエース「ソノカム」ペア、園田啓悟、嘉村健士(トナミ運輸)が金メダルを狙う。世界選手権(19日開幕、バーゼル)に臨む日本代表は、17日に試合会場となるセント・ヤコブホールで練習を行った。後衛を務める園田は「雰囲気は、嫌いじゃない。今のところ風の影響も気にならないし、やりやすい」と好感触を示し、前衛を務める嘉村は「最近の傾向でシャトルが飛ばないイメージを持っていたけど、この体育館は、シャトルが飛ぶ。簡単に高い球を上げてしまったら、決められてしまう、というイメージを持って練習をしている」と会場の感触を語った。

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 一昨年に銅メダル、昨年は銀メダルを獲得。悲願の金メダルが目標だ。しかし、近況としては不調に苦しんでいる。7月のインドネシアオープンでは、同じチームの後輩である保木卓朗、小林優吾に敗戦。続けて出場したダイハツヨネックスジャパンオープンでは4強入りを果たしたが、嘉村は「2人で積極的に前に入って攻め合う形ができていない」と得意の低空戦に課題を抱えていることを明かしていた。さらに続けて臨んだタイオープンは、初戦敗退。世界選手権は結果を残して来ている大舞台だが、今回は不調の中で期待に応える難しいミッションに挑むことになる。園田は「もちろん、金メダルが目標だけど、初戦から勝負だと思っている。自分たちらしい試合をできるかどうかが大事。しっかりと集中して臨みたい」と一戦必勝の気構えを示した。

「ソノカム」ペアは、日本男子ダブルスの第一人者で、世界ランク4位の実力を誇る。初めてバドミントンを見るなら、このペアを見るべきと言っても良いくらい、スピード感のあるラリーを積極的に展開する。リオ五輪後、男子シングルスの桃田賢斗(NTT東日本)が世界のトップ戦線に戻るまで、内容、結果の両面で日本の男子バドミントンをけん引してきた。しかし、現在は男子ダブルス国内勢の追い上げが激しい。同5位には遠藤大由、渡辺勇大(日本ユニシス)が迫っており、チームの後輩である保木、小林も13位に位置している。来年4月末の世界ランクによって決まる2020年東京五輪の出場権争いでも、うかうかしていられない。

 今大会は、第3シードで2回戦からの登場で、初戦は21日になる。ロシア、マレーシアのペアの勝った方と対戦する。嘉村は「銅メダル、銀メダルと来ているので、金メダルを狙いたいところだけど、自分たちらしいプレーができなければ、初戦から厳しくなる。(今日を含めて)あと4日、練習期間があると思うので、しっかりとプレーを戻して、試合で一番良いプレーを出せれば良い」と復調に最善を尽くすことを誓った。苦しみながらでも前進する。その繰り返しの先に、悲願の金メダルがある。

(平野 貴也 / Takaya Hirano)


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