イチロー、球宴の“伝説のスピーチ”に再び脚光「選手はスリルを感じていた」
スラング満載のスピーチ「初選出組を呆然、再選出組はまた見ることができる幸せ」
当時の記事では「英語圏の記者相手には通訳を介している男が突如、ベースボール界のアンソニー・ロビンスとジョージ・カルリンの融合となった。そして、毎年、ア・リーグの監督はチームに挨拶した後、イチローはロッカーから飛び出し、圧倒的なエネルギーを炸裂させる。英語の放送禁止用語でナショナル・リーグをけちょんけちょんにけなし、イチローがクイーンズイングリッシュをいかに流麗に操るのか知らない初選出組を呆然とさせ、再選出組はこの闘魂スピーチをまた見ることができるほど活躍したことに幸せな気持ちになるのだ」と紹介している。
スラング満載のイチローのスピーチはア・リーグの恒例行事だった。08年にア・リーグが勝利した際、レッドソックスのレジェンド、デビッド・オルティズはイチローのスピーチを持ち出し、「それが我々が勝てた理由だ」と語ったという。
こうした背景もあり、FOXスポーツ・フロリダの実況は「イチローが短いスピーチをするのがオールスターの伝統でした」と名残惜しげに語っていた。
07年にAT&Tパークで行われた球宴で史上唯一のランニング本塁打を放った。輝かしい記録を残してきたイチローだが、ロッカールームで残した逸話も今でも語り草になっているようだ。
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ジ・アンサー編集部●文