F1今季第23戦カタールGP

　自動車レースF1の今季第23戦カタールGPが現地11月30日まで、ルサイル・インターナショナル・サーキットで開催された。レース中の順位変動に対するレッドブル陣営の発言に、指摘された側のメルセデス陣営も猛反発。メルセデスの19歳ドライバーに殺害予告がなされる事態に発展し、レッドブルは異例の声明で謝罪した。

　カタールGPのレース終盤、ランド・ノリス（マクラーレン）が、アンドレア・キミ・アントネッリ（メルセデス）をかわして4位に上がった。ノリスはマックス・フェルスタッペン（レッドブル）とドライバーズタイトルを激しく争っているため、レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコ博士が噛みついた。

　マルコ博士は衛星放送「スカイスポーツ」ドイツ版のインタビューの中で、この出来事について、アントネッリが「手を振って（ノリスを）先に行かせた」と表現。これに激怒したのがメルセデスのトト・ヴォルフ代表だった。

　英専門メディア「ザ・レース」は日本時間2日、公式Xを更新。動画内で、ヴォルフ代表がマルコ博士のコメントについて「完全にナンセンスで、頭がおかしくなる」「愚かだ」と猛批判していることを伝えた。また、フェルスタッペンのエンジニアを務めるジャンピエロ・ランビアーゼ氏もチーム無線の中で「彼が道を開け、ノリスを通らせたように見えた」と話していたことも報じた。

　マルコ博士らの発言をきっかけに、ネット上では19歳のアントネッリに殺害予告まで出る事態に発展。その後、レッドブルは公式Xで「メルセデスのドライバー、キミ・アントネッリがランド・ノリスに意図的にオーバーテイクを許したと示唆するコメントは明らかに間違いでした」などと謝罪している。