米野球殿堂入り表彰式典

　マリナーズなどで米大リーグ通算3089安打をマークし、アジア選手初の米野球殿堂入りを果たしたイチロー氏が27日（日本時間28日）、ニューヨーク州クーパーズタウンで表彰式典に出席。約19分間のスピーチの中では、用具1つにもこだわりを見せた現役時代のエピソードにも触れ、3度のゴールドグラブ賞に輝いた元メジャー戦士を唸らせていた。

　米専門局「MLBネットワーク」で生中継されたスピーチ。イチロー氏は笑いもまじえ、英語で堂々と語った。約19分に及んだ話の中で「私は自分で毎日道具の手入れをしました。なぜならグラブの紐の緩みで守備のエラーをしたくありませんでしたし、スパイクを綺麗にしなかった為にベースを踏む時にスリップするのが嫌だったからです」と話した。

　スピーチに感銘を受けていたのが「MLBネットワーク」でホストを務めた元メジャーリーガーのハロルド・レイノルズ氏だ。マリナーズなどで活躍し、3度のゴールドグラブ賞を受賞した同氏は「あのスピーチは、全てのスポーツ少年団で『目標はこのように設定するんだよ』と教えるために見せたいものでしたね」と絶賛した。

「印象に残ったのは、自分でスパイクを手入れすると言っていたこと」とも話し、野球へ真摯に向き合い続けた姿勢に脱帽。「バーガーすら自分で作らず出前する子供たちが今どれほどいることか！」と、ユニークな表現で偉大な姿に目を向けていた。