球宴後初アーチは飛距離137m、打球速度186kmの異次元弾

　米大リーグ・ドジャースの大谷翔平投手は19日（日本時間20日）の本拠地ブルワーズ戦に「1番・DH」で先発出場。3回の第2打席で左中間スタンド上段に飛び込む33号2ランを放った。これが球宴後初の本塁打で、ナ・リーグトップに並ぶ一発。ブルワーズベンチは打った瞬間、みな微動だにせず、敵地の放送席は、投手に「孤島にいるような感覚でしょう」と同情の言葉を並べた。

　大谷は初回の打席で空振り三振に倒れ、0-4の3回無死一塁で2打席目が回った。右腕ペラルタの初球、真ん中付近へのチェンジアップをとらえると、ライナー性の打球が中堅左へ伸びた。打球速度113.9マイル（約183.3キロ）、飛距離448フィート（約136.6メートル）の驚異的弾道の2ランとなった。

　MLB公式インスタグラムは「ショウヘイ・オオタニはリーグトップに立つ33号、448フィート弾をぶちかました」として、大谷の本塁打を打席の正面、三塁側から見た動画を投稿。確信歩きする大谷の先には、打球を目で追って思わず硬直してしまった敵ベンチの様子が映り込んでいる。

　さらにブルワーズの地元局「ファンデュエル・スポーツ・ネットワーク・ウィスコンシン」で解説のティム・ディラード氏は、直後に捕手のコントレラスが慌ててマウンドへ向かうと「5万人もの人が叫んでいるんです。チームのトップ選手であり、MVPであり、球団をワールドシリーズに導いた男（大谷）に対して。この場は耳が聞こえなくなるほどの歓声に包まれています。マウンドに立っている男は孤島にいるような感覚でしょう。唯一の友人である捕手が来てくれました。集中しなおして、一球一球しっかりと投げ切らなくてはいけません」と投手の心境を読み、思わず同情の言葉をかけている。