メッツ監督が怒ったプレーとは

　米大リーグ・メッツは25日（日本時間26日）、敵地ナショナルズ戦で4-5のサヨナラ負けを喫した。千賀滉大投手が4勝目を懸けて先発したが、攻撃中に“疑惑の判定”でトリプルプレーが誕生。カルロス・メンドーサ監督や米識者は明らかに誤審だと指摘し、怒りの声を上げた。

　0-2の4回無死一、二塁。メッツはジェシー・ウインカーが一塁へライナー性の打球を放った。一塁手が捕球し、二塁、一塁の順に転送。飛び出した走者2人がアウトとされた。打者と含めて三重殺が完成。しかし、リプレーでは一塁手の捕球直前にボールがバウンドしていたようだ。メッツベンチの猛抗議は実らなかった。

　まさかの形で三重殺の記録がつくられ、Xでプレー動画が次々と拡散。米スポーツ専門局「FOXスポーツ」でアナリストを務めるベン・バーランダー氏はXで「こんなのがレビューできないなんておかしい。メッツは酷い目にあった。審判の判定は間違っている」と誤審を指摘し「残酷だ」と批判した。

　被害を受ける側となったメンドーサ監督は試合後、地元局「スポーツネット・ニューヨーク」の番組に登場。「明らかにイラつく」と怒りを露わにし、「アルフォンソ（一塁塁審）に不平を言っているわけではない。彼は後ろから見ていたから。他の3人は見ていたと思う」と球審と他の塁審に苦言を呈した。

　リプレー検証がなく「ただただイライラする。あのプレーには多くの影響があった。かなり不満がたまるプレーだった」と不満。「彼ら（審判）が言うには、誰か（アルフォンソ）が見ていればその判定を支持するということだ」と説明を受けたようで、「そこにイライラしている。一塁塁審からすれば難しい判定だろう。他の3人のうち誰かが判定すべきだった」と繰り返した。

　千賀は2、3回にともに連打で失点した。連続無失点は20回1/3で途切れたが、6回96球で6安打2失点、5奪三振2四球で防御率は1.26に。メッツは8回に一挙4得点で逆転したが、9回にサヨナラ負けを喫した。