隻腕アボット、奇跡の初安打から18年 米国でやまない賛辞「天賦の才あった」
1999年6月15日(日本時間16日)、MLBのある隻腕投手が放ったメジャー初安打が野球ファンの心を打った。男の名前はジム・アボット。MLB公式動画サイト「Cut4」は18年前の映像とともに、「アボットは歴史を作った」と改めてその功績を称えている。
メジャー通算87勝の隻腕投手アボットが挑んだ「新たなチャレンジ」
1999年6月15日(日本時間16日)、MLBのある隻腕投手が放ったメジャー初安打が野球ファンの心を打った。男の名前はジム・アボット。MLB公式動画サイト「Cut4」は18年前の映像とともに、「アボットは歴史を作った」と改めてその功績を称えている。
生まれつき右手首から先がないハンデを抱えながら、高校時代から注目を集めたアボットは、卒業後の1985年にMLBドラフトでブルージェイズから36番目に指名を受けたが、契約せずにミシガン大学に進学。88年にMLBドラフトでエンゼルスから1巡目8位指名を受けてプロ入りした。
記事では、アボットが1989年にマイナー経験なしで開幕ロースター入りを果たし、MLBで10年間プレーしたこと、ヤンキース在籍時の93年にノーヒットノーランを達成した経歴を紹介。そして、96年に現役引退後、98年にホワイトソックスで現役復帰して臨んだ「新たなチャレンジ」について触れている。
1999年、アボットが新天地に選んだのは自身初のナ・リーグとなるミルウォーキー・ブリュワーズ。これまで在籍したア・リーグの球団とは異なり、投手も打席に立たなければならない。MLBにおける一般的な投手であっても、ヒットを打つことは決して簡単ではないだけに、隻腕のアボットにとって、それはまさに新たなチャレンジだった。開幕から15打席無安打だったが、6月15日のカブス戦で“奇跡の瞬間”は訪れる。