大谷翔平は日本の「どこにもいるし、どこにもいない」 来日取材した米記者が「400万回見た」光景
19日まで東京ドームで行われた米大リーグ・ドジャースとカブスの開幕シリーズはドジャースの2連勝で幕を閉じた。直前のプレシーズンゲームや公開練習など、日本のファンは熱狂。取材のため来日した海外メディアにも大きなインパクトを与えた。米記者は日本における「大谷翔平」の偉大さを実感。「400万回見た」「彼はどこにもいるし、どこにもいない」など、独特の表現で存在感の大きさを伝えている。

開幕シリーズで感じた大谷翔平の存在感
19日まで東京ドームで行われた米大リーグ・ドジャースとカブスの開幕シリーズはドジャースの2連勝で幕を閉じた。直前のプレシーズンゲームや公開練習など、日本のファンは熱狂。取材のため来日した海外メディアにも大きなインパクトを与えた。米記者は日本における「大谷翔平」の偉大さを実感。「400万回見た」「彼はどこにもいるし、どこにもいない」など、独特の表現で存在感の大きさを伝えている。
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まさに大谷一色の国だった。米スポーツ専門局「ESPN」のティム・キーオン記者は「ドジャースの日本遠征について:ショウヘイ・オオタニはどこにでもいるし、どこにもいない」との見出しで記事を掲載。「ジーンズに白いTシャツのショウヘイ・オオタニが、緑茶の葉が生い茂る野原に立ち、左手に伊藤園のアイスティーを持ちながら自動販売機から外を見ているイメージを、私はおおよそ400万回見た」と、大谷がブランドアンバサダーを務める伊藤園「お~いお茶」のキービジュアルが日本国内で大展開されていることに仰天した。
そのビジュアルについて「東京ドームの壁から私を目で追っているようなオオタニは、両方とも同じ表情をしている。お茶畑での表情と同じであるし、バッティングケージに戻ることを夢見る男の表情としか言いようのないものでもある」と説明。渋谷のスクランブル交差点や新宿といった繁華街でも巨大広告が掲示されているのを目撃し「オオタニが数多く存在し、その多くがまったく同じ顔をしているため、1つの保存されたイメージが無限の目的のために再構成されたものだと考えるのが妥当なほどだ」と記した。
日本で生活する中で、今や大谷を目にしない日はないと言っていい。ファミリーマートをはじめとするテレビCMはもちろん、タクシーの広告動画にも登場している。ドジャースのフリードマン編成本部長が来日後、大谷の人気について語ったのも当然の流れだ。「そのすべてが、オオタニ自身の価値だけでなく、野球全般、そして特にドジャースの価値を強調している」とキーオン記者も印象を語っている。
もちろん、大谷の本業は野球選手。「オオタニは東京で4試合に出場した。そのうち2試合は公式ではなく、2試合は公式戦だったが、その区別は(ファンには)関係なかった。生身の彼がここに実際にいて、8シーズンぶりに日本でプレーをして、十分な思い出を提供してくれた。そして、なぜ(試合に)来たのかを思い出させてくれた」とし、日本ファンの熱狂ぶりを伝えたうえでカブスとの第2戦で生まれた今季1号本塁打を回顧した。
熱狂の開幕シリーズを終え、本土での本格開幕に向けて大谷とドジャースは米国に戻った。それでもキーオン記者は「そして彼は新しい生活に戻って行った。スクリーンや自動販売機やコンビニの上の映像に。どこにもいない、どこにでもいる、なぜか両方が同時にいる存在に戻って行った」と日本における“大谷がいない日常”を独特の表現で伝えている。
(THE ANSWER編集部)
