武豊の目を狂わせた4cm差の死闘 決して色褪せない有馬記念の際どすぎる決着「ゾクゾクした」
中央競馬の総決算となる第69回G1有馬記念(芝2500メートル)が22日に中山競馬場で発走となる。今から25年前、ハナ差の大接戦を制してグランプリ3連覇の偉業を成し遂げたのが“怪物”グラスワンダー。敗れた名手でさえ、ゴールの瞬間は勝ったと錯覚した伝説のレースを日本中央競馬会(JRA)が公式YouTubeチャンネルで再脚光を浴びせると、ネット上のファンから「記憶にしか残らないレース」「4センチの死闘って…」など、当時を思い出す声が上がっている。
G1有馬記念が22日に発走
中央競馬の総決算となる第69回G1有馬記念(芝2500メートル)が22日に中山競馬場で発走となる。今から25年前、ハナ差の大接戦を制してグランプリ3連覇の偉業を成し遂げたのが“怪物”グラスワンダー。敗れた名手でさえ、ゴールの瞬間は勝ったと錯覚した伝説のレースを日本中央競馬会(JRA)が公式YouTubeチャンネルで再脚光を浴びせると、ネット上のファンから「記憶にしか残らないレース」「4センチの死闘って…」など、当時を思い出す声が上がっている。
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最後の最後までどちらが勝ったか分からなかった。1999年の有馬記念の1、2番人気を分けたのはグラスワンダーとスペシャルウィーク。前者は前年の有馬記念、同年の宝塚記念とグランプリレースを連勝中、後者はこの年の天皇賞・秋、ジャパンカップを勝ち、秋古馬三冠制覇に王手をかけていた。両馬とも負けられない大一番だった。
ナリタトップロード、テイエムオペラオーといった実力馬が先行態勢をとり、グラスワンダーは後方4番手、スペシャルウィークは最後方で1周目のゴール前を通過。向正面でもいたずらに動かず、3角過ぎからグラスが外目を回って進出を開始した。これに照準を絞っていたスペシャルも同じタイミングで動き、4角では早々と3番手に上がったグラスの背後につけた。直線では内目を上がってきたツルマルツヨシをグラスがかわしたところで、テイエムとスペシャルが内、外から強襲。最後はグラスとスペシャルが鼻面を合わせてゴール板を通過した。
勢いは大外のスペシャル有利と見られ、鞍上の武豊騎手も勝利を確信。しかし、長い写真判定の末、掲示板の1着に灯った番号はグラスワンダーの「7」だった。後に公開された判定写真で、両馬の差はわずか4センチ。名手の目をも狂わせたほど、グラスワンダーの勝負根性が光った。
今年の有馬記念を前に、JRAは事前企画で募集した「4K解像度で見たい有馬記念」で選ばれた、1999年の「4Kリマスター」映像をYouTubeチャンネルで公開。ファンからは「記録ではなく、記憶にしか残らないレース」「4センチの死闘って…」「ユタカさんさえも勘違いさせたグラスの勝負根性」「4コーナー上がっていくグラスの脚にゾクゾクした思い出」「4センチで秋古馬三冠を阻止されたスペシャルウィーク」といった声が上がっている。
25年前、夢を砕かれたスペシャルウィークの武豊騎手は今年、ドウデュースで史上3頭目の秋古馬三冠制覇を狙う。一方、グラスワンダー同様に今年の宝塚記念を制したブローザホーンも出走予定だ。
(THE ANSWER編集部)