名門校の大型捕手も指名漏れ、会見場は粛々も… 無念の夜に目撃、校庭で15人が作った温かい光景
「プロ野球ドラフト会議supported by リポビタンD」が24日に行われ、横浜高・椎木卿五捕手に吉報は届かなかった。今夏の県大会決勝でサイクルヒットも達成した名門の大型キャッチャー。無念な結果となったが、校庭では温かい光景も見つけることができた。
「プロ野球ドラフト会議supported by リポビタンD」
「プロ野球ドラフト会議supported by リポビタンD」が24日に行われ、横浜高・椎木卿五捕手に吉報は届かなかった。今夏の県大会決勝でサイクルヒットも達成した名門の大型キャッチャー。無念な結果となったが、校庭では温かい光景も見つけることができた。
「誠に残念な結果となりましたが……」。この日、報道陣を取りまとめていた館山和央教頭が、申し訳なさそうに会見場に姿を現した。
最後となった西武が選択終了し、育成ドラフトを待たずして椎木の会見が行われないとアナウンスされた。育成でのプロ入りは選択肢にない。本人に代わり、同教頭は「大学で頑張らせますので」と説明。これから決める、新たな進路に期待を込めた。
机にかけられた横断幕が下ろされ、粛々と片付けられる会見場から校舎に出る。そこで待っていたのは15人ほどの学ランを着た生徒だった。姿を見せた椎木も「ダメだった~」と少し笑みを浮かべて駆け寄る。そのまま輪の中心となり、温かい光景が生まれていた。
身長180センチ、体重85キロの大型捕手で、1年秋から名門の主力として活躍。高校ラストゲームとなった今夏の県大会決勝では東海大相模に敗れたが、自身は日本ハムに2位指名された藤田琉生投手(3年)から本塁打を放つなど、サイクル安打の偉業を達成。爪痕を残していた。
中日やロッテで捕手としてプレーした匠さんを父に持つ。同じ舞台のスタートラインに立つことはできなかったが、まだチャンスは残されている。
(THE ANSWER編集部・中戸川 知世 / Chise Nakatogawa)