リーグ優勝決定シリーズ

　米大リーグ・ドジャースは13日（日本時間14日）から、メッツとのリーグ優勝決定シリーズに臨む。大谷翔平投手の活躍も期待される中、ニューヨークの名物記者は署名記事で“揺さぶり”をかけている。

　米紙「ニューヨーク・ポスト」は、ジョン・ヘイマン記者の署名記事を掲載。「フランシスコ・リンドーアはスター性においてリーグ優勝決定シリーズで優位に立つ　たとえ彼がMVPを獲得できなくとも」との見出しがつけられた。

　リンドーアは今季、打率.273、33本塁打、91打点、29盗塁をマーク。遊撃手として攻守でチームに大きく貢献した。ポストシーズンでもフィリーズとの地区シリーズ第4戦で満塁弾を放つなど、印象的な活躍を見せている。一時はDH専任の大谷をWARで上回り、ニューヨークファンを中心にリンドーアをMVPに推す声もあったが、結局その後に大谷がWARでも上回ったことからその声も小さくなっている。

　ヘイマン記者の記事でも「MVPレースは、30人の投票人の中におかしなほどのDH反対派がいない限り、オオタニが満場一致で獲得することになるだろう」と、打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁をマークした大谷がMVP最有力とされている。

　ただ、記事では「しかし現在、リーグ優勝決定シリーズに向かっていく中で、リンドーアはスター性において優位に立っているかもしれない」と記されている。大谷については「勝者のメンタリティーを見せている」としながらも、「だが率直に言って、彼は試合から消えており、地区シリーズでディラン・シースから雄大なホームランを放って以来、ほとんど何もしていない」と指摘した。

　大谷は地区シリーズ初戦でシースから同点3ランを放ち、勝利に貢献。第4戦でもタイムリーを放っているが、第2戦、第5戦ではダルビッシュに無安打に封じられるなど快音が響かなかった。ヘイマン記者は「だから公平に見て、現時点ではリンドーアがより優れた選手に見える。彼は文字通りメッツというチームを一身に背負って（苦しんでいたが、今は明らかに良くなっている）、球団史上最高のホームランを放ち、いけるはずがなかったポストシーズンにチームを導いた」と、レギュラーシーズン終盤戦からチームを勝利に導いているリンドーアを評価した。