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世界33位で最強バスケ米国と1点差 「僕らの国に室内バスケ場はない」大接戦した南スーダン選手が告白

パリ五輪のバスケットボール男子で5連覇を狙う世界ランク1位の米国代表が20日(日本時間21日)に英国・ロンドンで行った同33位の南スーダンとの強化試合は、101-100という辛勝だった。最大16点差をつけられ、残り8秒までリードを許すギリギリの展開。一方、大番狂わせまであと一歩だった南スーダンのウェニェン・ゲイブリエルは「チームメートを誇りに思う」と話し、チームが置かれている現状についても語っている。

大接戦となったバスケ男子の南スーダン対米国【写真:Getty Images】
大接戦となったバスケ男子の南スーダン対米国【写真:Getty Images】

強化試合で世界1位の米国と1点差の敗戦

 パリ五輪のバスケットボール男子で5連覇を狙う世界ランク1位の米国代表が20日(日本時間21日)に英国・ロンドンで行った同33位の南スーダンとの強化試合は、101-100という辛勝だった。最大16点差をつけられ、残り8秒までリードを許すギリギリの展開。一方、大番狂わせまであと一歩だった南スーダンのウェニェン・ゲイブリエルは「チームメートを誇りに思う」と話し、チームが置かれている現状についても語っている。

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 大番狂わせまであと一歩だった米国との強化試合。パリ大会が五輪初出場となる南スーダンは、レブロン・ジェームズ、ステフィン・カリーなどNBAのトップスター相手に一時は最大16点差をつけたが、残り8秒で逆転を許して大金星を逃した。

 FIBAやイタリアバスケットボール連盟に寄稿するチェーザレ・ミランティ記者は自身のX(旧ツイッター)にインタビュー動画を公開。ゲイブリエルは「世界中の多くの人の前で僕たちの国を代表して戦えたことが嬉しい。今日、僕たちは誇りを持って国を代表し、いい戦いをして、国の可能性を示すことができた。もちろん勝ちたかったけど、いい戦いができたし、チームメートを誇りに思っている」と胸を張った。

 ゲイブリエルはドラフト外でありながら、主にトレイルブレーザーズやペリカンズ、レイカーズなどでNBAのキャリアを重ねてきた。「僕らの国に室内のバスケットボール場なんてものは無い。僕らは難民の集まりで、1年のうち数週間だけ集まっている」と厳しい環境に置かれながらも「ここで史上最高の選手たちを相手にベストプレーをしようとしている。我々が競い合えることは僕たちにとってバスケットボールよりもずっと大きなことなんだ」と代表チームでプレーすることの意味を噛み締めている。

 故郷に戻れば「2メートルを超える子どもがいる」というが「世界では仕事としてバスケットボールをする機会がない人もいる」と主張する。そんな中で見せた米国代表との大接戦。「今日は私たちをひとつにするためのサンプルになったと思う。紛争が頻発する国で、毎年多くの流血事件を経験してきた。私たちが一つになるための何かが必要なんだ」などと訴えた。

 五輪本番では今回の再戦となる米国のほか、セルビア、プエルトリコと同組。世界に南スーダンの名をとどろかせることができるか。

(THE ANSWER編集部)


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