G1フロリダダービー

　米競馬のG1フロリダダービー（ダート1800メートル、9頭）が現地30日にフロリダ州ガルフストリームパーク競馬場で行われ、1番人気のフィアースネス（牡3・プレッチャー、父シティオブライト）が2着に13馬身1/2もの大差をつける圧勝を飾った。勝ち時計は1分48秒22。余力十分の勝利で、5月のG1ケンタッキーダービー（チャーチルダウンズ競馬場）の最有力候補に浮上。サウジアラビア、UAEの2か国でダービーを勝った日本馬フォーエバーヤング（牡3・矢作、父リアルスティール）の最大のライバルが出現した。

　異次元という言葉すらかすむ走りだった。抜群の手応えで4コーナーを回ったフィアースネス。すでに後続に3馬身以上の差をつけていたが、直線の入り口で手前を変えるとあとは独走となった。鞍上のジョン・ヴェラスケス騎手は少し手綱をしごいただけで、あとは“持ったまま”。残り1ハロンを切ったところで、股下から後続との差を確認する余裕でゴール板を駆け抜けた。

　米競馬衛星放送ネットワーク「TVG」が動画を公開。「#10のフィアースネス（4.20ドル）とジョン・ヴェラスケスは100万ドルのカーリン・フロリダダービー（G1）でアンタッチャブルだった。支配的なパフォーマンスをした2歳のチャンプはトレーナーのトッド・プレッチャーのためにケンタッキーダービーに向かう」とつづり、圧勝劇を紹介した。

　米ファンからは「ワオ」「これは余裕だ」「何馬身差だよ？」「このビーストを見てくれ」「見ていてとってもワクワクする」「楽々と。ダービーの勝者だ」といった衝撃の声が上がっている。

　今年で150回の節目を迎える伝統のケンタッキーダービー。日本からは30日にドバイで行われたUAEダービーを制して2か国ダービー制覇を果たしたフォーエバーヤングも出走を予定。「ウマ娘」で知られる藤田晋オーナーにとっても、強力なライバルが現れたといえそうだ。