卓球中国女子が五輪代表選考で大揺れ 平野美宇に敗れた選手脱落…元世界ランク2位にも容赦なし
卓球王国の中国が、今夏のパリ五輪代表選考をめぐり揺れている。中国メディアによれば、ヘッドコーチが「王芸迪が女子シングルスの競争に加わるのはふさわしくない」と、世界ランキングで最高2位まで上り詰めた実力者の“落選”を示唆。さらに選考終盤になって、外国人選手との対戦成績を選抜の際に考慮するというルール変更が行われるという異例の事態だ。
外国人選手との対戦成績を突然選考対象に追加
卓球王国の中国が、今夏のパリ五輪代表選考をめぐり揺れている。中国メディアによれば、ヘッドコーチが「王芸迪が女子シングルスの競争に加わるのはふさわしくない」と、世界ランキングで最高2位まで上り詰めた実力者の“落選”を示唆。さらに選考終盤になって、外国人選手との対戦成績を選抜の際に考慮するというルール変更が行われるという異例の事態だ。
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代表枠は個人戦2人、団体戦要員が1人の計3人。中国メディア「澎湃新聞」の報道によると、新たに外国人選手との試合での成績を、五輪選手選考の考慮対象に加えるという。
代表ヘッドコーチ(HC)の李隼氏は、女子チームが2月に韓国・釜山で行われた世界卓球で苦戦を強いられ、とりわけ五輪選抜方法が原因で出場選手の選定に制限が生じたことに言及。「すみやかに最適化しなければ、パリ五輪にとって潜在的なリスクとなることを意識した」と説明した。
関心が集まるパリ五輪の代表争いについて、李HCは「ここ1年来、王芸迪は主要な大会の女子シングルスの肝心な部分で外国人選手に何度も敗れている。これは、これまでの中国卓球選手の五輪前の状況としては非常に珍しい状況だ。コーチ陣で話し合った結果、王芸迪をパリ五輪女子シングルス代表争いに加えることは不適切だという意見が一致した」と話したという。
世界卓球の女子団体で、中国は金メダルを獲得したものの日本とは3-2の大接戦だった。この中で王芸迪は、平野美宇に0-3のストレート負け。女子シングルスの世界ランクで最高2位(現在4位)の時期もある王芸迪に対しても容赦なしだ。
さらに「現在、孫頴莎、陳夢、王曼昱の3人が女子シングルスの代表争いで上位を占めている」とパリ代表の有力候補に世界ランク上位3人を挙げた焦点は、世界ランク1位を独走する孫頴莎に続く選手の選考。李HCは「客観的に見て、女子シングルスの2人目の代表争いがこれから更に激しくなる。女子チームには、今回の選抜方式最適化を契機として、今後の試合の中で自身を磨き、パリ五輪のコートで国のために栄光をつかむべく力を尽くしてもらいたい」と語ったという。
(THE ANSWER編集部)