F1で“フライング”の決定的瞬間…証拠あってもペナルティなしの理由とは 英専門メディアが説明
自動車レースF1の今季第2戦、サウジアラビアGPの決勝が10日行われた。ここで8位入賞を果たしたランド・ノリス(マクラーレン)に、スタートシグナルが消える前にマシンを前に進めるジャンプスタートの嫌疑がかかったものの、ペナルティは科されなかった。現場を捉えた映像まで残っているのになぜか。海外メディアがその理由を伝えている。
英国メディアが伝えたペナルティと判断されなかった理由
自動車レースF1の今季第2戦、サウジアラビアGPの決勝が10日行われた。ここで8位入賞を果たしたランド・ノリス(マクラーレン)に、スタートシグナルが消える前にマシンを前に進めるジャンプスタートの嫌疑がかかったものの、ペナルティは科されなかった。現場を捉えた映像まで残っているのになぜか。海外メディアがその理由を伝えている。
【特集】“欽ちゃん球団監督”片岡安祐美の今 2度の流産を経て母に…思春期の後悔「生理に見て見ぬふりを」
(W-ANS ACADEMYへ)
予選6番手につけたノリスのマシンはシグナルが消える直前に、確かに前へ進んでいた。F1公式インスタグラムには、すぐ後ろのグリッドにいたジョージ・ラッセル(メルセデス)の車載カメラの映像が公開されており、他のマシンより一足早く、ノリスだけが前に出ているのが分かる。ノリスの車載カメラで見ても、わずかながら前に出ている。
ただ、この行動には何のペナルティも科されなかった。英専門メディア「プラネットF1」がその理由を「ランド・ノリスはどのようにして“フライング”に対してのFIAペナルティを回避したのか」という記事で伝えている。
記事によると、ラッセルはノリスが先に動いたことに気付き、車載映像とともに警告したのだという。ただマシンに搭載されている応答装置「トランスポンダー」が反応せず、ジャンプスタートだとは示していなかった。
F1の競技規則には「ジャンプスタートがあったかどうかの判断は、トランスポンダーに基づいて行われる」と記されており、レースの審査を行うスチュワードはそのため、調査はしても懲戒を科すことはなかったのだという。
ノリスはレース後、スタートを振り返り「何が起こったか分からない。あっという間のことだった」と語っている。さらに「結果としては負けたし、それからは何も得られなかった」として、このわずかな前進はレースに何の影響もなかったと強調したという。
(THE ANSWER編集部)