世界卓球団体戦

　世界卓球団体戦（韓国・釜山）は22日、男子準々決勝が行われ、チーム世界ランク3位の日本が同1位の10連覇中の王者・中国に0-3で敗れ、2大会連続のメダル獲得はならなかった。第1試合は初出場となった世界ランク33位の16歳・松島輝空が、同1位・樊振東から第1ゲーム（G）を先取するなど大善戦。しかし、エースの張本智和も敗れ、王国撃破の夢はパリ五輪に持ち越された。

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　松島は東京五輪、昨年世界選手権シングルスを制した絶対王者にくらいついた。第1G序盤はリードを許したが、6-7からサーブで得点。同点で雄叫びを上げた。7-10からデュースに持ち込み、バックドライブで12-11で逆転。続けてチキータで第1Gを獲り切った。

　第2Gは王者の勢いに押される展開。3-8から相手の連続スマッシュで後退させられたが、ロビングで凌ぐとカウンターで応戦した。相手の返球がネットとなり、場内は拍手喝采だ。6-10からまたも追いついてみせたが、10-12でゲームカウント1-1に。第3Gは9-6から逆転を許すと、デュースに持ち込んだ末に10-12。第4Gも一進一退の攻防で中盤まで1点差でくらいついたものの6-11。ゲームカウント1-3で屈した。

　松島は中継インタビューで「1番で出させてもらって最初は少し緊張したけど、楽しみが凄い」と楽しみが勝った様子。「競った場面での最後の1点が遠い」と王者の実力を感じながら「でも、戦える実力には来ていると感じた」と手応えを得た。

「最後の1本をどう打っても返してくる。そこが遠いなと。焦ってミスが多かったり、サーブレシーブで取られたり。そこがなければ勝てるんじゃないかなとも思います。（点数をつけるなら）80点。レシーブで少し浮いたり、ラリーで焦ったり、その辺が足りなかった。少し獲れたのは自信。でも、1本は遠いなと感じました」

　第2試合は同9位・張本智和が同2位・王楚欽と対戦。11-8で第1Gを奪ったが、第2、3Gは連取された。第4Gも6-11で失い、ゲームカウント1-3で敗れた。第3試合は同74位・篠塚大登が同3位・馬龍と対戦。世界屈指の名手に食い下がったが、第1Gは9-11で獲り切れず。第2Gは5-11、第3Gは劣勢から8-7と逆転。バックハンドでペースを握り、11-9と奪い返してみせた。

　第4Gもシーソーゲームの接戦。しかし、9-11で取られて王国の前に屈した。1969年ミュンヘン大会以来、55年ぶりの優勝が懸かっていた日本男子。前回22年の銅に続く2大会連続のメダルはならず。前回も準決勝で中国に敗れていた。