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「世界で最も無名のスーパースターだ」 1014億円大谷翔平を知らないヨーロッパで異例の解説記事

米大リーグ・ドジャースに加入した大谷翔平投手はプロスポーツ史上最高額ともいわれる10年総額7億ドル(約1014億円)で契約したと報じられ、そのニュースは日米を駆け巡った。ただ、その影響力は遠くヨーロッパに波及しており、例えば“野球後進国”のドイツではニュース専門局「n-tv」が「ユニコーンに世紀の契約 世界で最も無名のスーパースター、あらゆる記録を突き破る」との見出しで記事を掲載した。

大谷翔平【写真:ロイター】
大谷翔平【写真:ロイター】

“野球後進国”ドイツ放送局が特集記事を掲載

 米大リーグ・ドジャースに加入した大谷翔平投手はプロスポーツ史上最高額ともいわれる10年総額7億ドル(約1014億円)で契約したと報じられ、そのニュースは日米を駆け巡った。ただ、その影響力は遠くヨーロッパに波及しており、例えば“野球後進国”のドイツではニュース専門局「n-tv」が「ユニコーンに世紀の契約 世界で最も無名のスーパースター、あらゆる記録を突き破る」との見出しで記事を掲載した。

 野球が決して盛んとは言えないドイツ。記事では「ショウヘイ・オオタニについて聞いたことありますか? ノー! でも心配無用。29歳の日本人は世界で最も知られていないスーパースターなのです。彼のロサンゼルス・エンゼルスからロサンゼルス・ドジャースへの移籍はスポーツ界の歴史の一ページとなった。しかし、なぜそれが可能に?」と記し、大谷の超巨額契約がなぜ生まれたのかを紹介した。

「野球は手厳しい専門家が滅びゆくものと悲観する競技だ。なぜなら野球は時間が長すぎ、あまりにも退屈で見どころも乏しいからだ。伝統を誇りにし、試合もほとんど変化せずに来ている。世界中で注目されるスポーツではないが、米国、中米、そして日本と韓国では事情が異なる。しかしながらヨーロッパで聞いてみれば、このスポーツにはわずかなマニアを除けば誰も興味がない」

 このようにヨーロッパとの野球熱を比較しながら、MLBのマーケットの大きさを指摘。全30球団あり、レギュラーシーズン162試合(本拠地81試合)、各球団は放送局と個別に契約できることに触れ、ドジャースは2013年に総額85億ドル(約1兆2235億円)で25年契約を結び、2022年の売上は約5億4000万ユーロ(約852億7000万円)だったと伝えた。一方、バイエルン・ミュンヘンの昨年の売上は8億5420万ユーロ(約1348億円)と比較した。

 さらに今季はルール変更により試合時間が平均23分短縮され、リーグが活性化したことにも言及。「こうした要素があるとはいえ、オオタニの契約は異例中の異例だ。なぜ、ドジャースは異例の巨額を大谷につぎ込んだのか?」と踏み込んだ。大谷を「100年に一人の選手」「伝説のベーブ・ルース以来」と評し、二刀流でともにトップクラスの成績と伝え、「マイケル・ジョーダンやレブロン・ジェームズに匹敵するというのは誇張ではない」と絶賛した。

「オオタニのような選手にとってこの額が価値に合っているかどうかは全く問題にはならない。日本では昨季の試合視聴率も非常に高かった。エンゼルスでは日本企業や日本製品の広告であふれていた。米国以外での放映権は球団ではなくリーグが直接交渉するが、ここでも同じように恩恵を受けているのだ」とし、大谷の7億ドル契約の妥当性についてドイツのスポーツファンに向けて解説した。

(THE ANSWER編集部)


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