23歳村尾三四郎が世界王者撃破 早期五輪内定も慢心なし「代表だろうが何だろうが、強さを求める」【柔道GS東京】
柔道のグランドスラム(GS)東京大会初日が2日、東京体育館で行われた。男子90キロ級では、2024年パリ五輪代表に内定している23歳の村尾三四郎(JESグループ)が大会初優勝。決勝は今年の世界選手権王者ルカ・マイスラゼ(ジョージア)を内股で倒した。
柔道グランドスラム東京
柔道のグランドスラム(GS)東京大会初日が2日、東京体育館で行われた。男子90キロ級では、2024年パリ五輪代表に内定している23歳の村尾三四郎(JESグループ)が大会初優勝。決勝は今年の世界選手権王者ルカ・マイスラゼ(ジョージア)を内股で倒した。
世界王者を倒し切った。決勝は4分で決着がつかず、ゴールデンスコア方式の延長戦に入った。村尾は延長1分52秒で得意の内股が炸裂。「マイスラゼ選手に勝てないようでは五輪で勝てない。そこは自分に言い聞かせて入ってきた」。過去最高は3位(18、22年)。すでに五輪に内定しているが、強い覚悟を失うことなく勝ってみせた。
日本人の父と米国人の母を持ち、5歳の時に柔道を始めた。「令和の三四郎」と注目を集め、今年の世界選手権は3位。左膝内側側副靭帯損傷のため、8月上旬のマスターズ大会を欠場したが、2番手との差が大きいと判断され、早期内定を勝ち取った。
「本当は出場して文句なしの代表になりたかったけど、怪我をしてしまった。なかなか満足のいく形で練習ができず、苦しい時もあったけど、怪我があったからこそ見えたものがあった。自分と向き合ったことがよかった」
試合の入り、組み立て、距離感をよりイメージしながら、手足が長い外国人対策を突き詰めた。迎えた半年ぶりの試合。「かなり緊張や不安もあった」。それでも、上半身の揺さぶり、崩しなど初戦から体がよく動いた。
日本男子の未来を担う23歳。「まだまだだなってずっと思っている。五輪代表だろうが、何だろうが、強さを求めてここまでやってこられている」。金メダルまで止まるつもりはない。
(THE ANSWER編集部)