勝負を決めたのはバント3連発、その時実況は…

　高校日本代表「侍ジャパン」は10日、「第31回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップ」決勝で開催国の台湾を2-1で下し、初優勝を成し遂げた。馬淵史郎監督のスモールベースボールで悲願達成。WBSCが公開した動画内の海外実況席は「完璧に遂行されました」「投手はパニック」と驚きの声を上げている。

　1点を追う4回無死一塁で送りバント。1死二塁から丸田湊斗外野手（慶応）がセーフティーバントを決め、一、三塁とチャンスを広げた。続く高中一樹（聖光学院）がカウント2-0からスクイズ成功。三塁手が一塁へ悪送球し、一走の丸田が逆転のホームを踏んだ。

　大会を主催するWBSCが公式X（旧ツイッター）に動画を公開。動画内の海外実況は「スクイズで全員がセーフに……なった！　送球がそれて2点が入った！　バントを遂行し日本が2-1とリードを奪った！」と驚愕した様子で絶叫。解説もこう続けた。

「日本はグラウンド上でプレーを成功させ続けています。ランナーが走ったと同時に三塁方向へバントし、スクイズは完璧に遂行されました。投手は少しパニックに陥ったと思います。打球が飛んだ瞬間、投手が走者を本塁で刺すチャンスはありませんでした」

　投げては先発の前田悠伍投手（大阪桐蔭）が初回に先制を許しながらも、7回1失点で完投勝利を挙げた。今大会、日本は参加チーム中最高の長打率.409を残したが、最後の最後にものを言ったのは馬淵史郎監督（明徳義塾）のお家芸とも言えるバント攻撃。海外の関係者には、強い印象を残したようだ。