タカマツが敗戦の中に感じた「進歩」 試合後に伝わってきた「悔しさ」の価値
高橋が敗戦の中に感じた進歩「押されるだけ押されて負けるのではなく…」
松友は「久しぶりに、良い試合ができたなと思う。こういう試合をもっとたくさんできたら良い」と前を向いた。高橋も内容自体には、肯定的だった。
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「自分で言うのも何ですけど、お互いに決勝にふさわしい試合ができていたと思う。団体戦から、大会を通して、思った以上に自分たちも良いプレーができていた。今日も、押されるだけ押されて負けるのではなく、最後まで打ち返せたのは、進歩。調子の良い相手に、攻撃の場面で前に行けるかが今後、重要だと思っている。レシーブの場面では、今大会は引かずにできていたと思う」(高橋)
2016年のリオデジャネイロ五輪で金メダルを獲得した後は、モチベーション低下の悩みを吐露する場面が多い。7月の世界選手権では4組出場した中で、日本勢対決に敗れて唯一、メダルを逃したが、高橋が「(悔しさは)ない」、「悔いとかは特にない」と話す場面もあった。世界ランク1ケタに4ペアがひしめく日本の女子ダブルス界において、日本をけん引する立場で勝ち続けることが要求されることに疲れている様子も感じられた。
しかし、アジア大会では個人種目で日本勢最上位の銀メダルを獲得し、存在感を示した。落ち着いて話してはいたが、悔しさも伝わって来た。まだ引き下がるつもりはないという負けん気と意地はある。2016リオから2020東京へ。苦しんでは這い上がる道のりだが、また一歩、前に進んだ証として銀メダルを持ち帰る。
(平野 貴也 / Takaya Hirano)