平野美宇に敗れた世界No.1擁する中国 地元メディアは「要注意」認定「非常に安定して力を発揮」
卓球の世界ツアー、WTTコンテンダー・ザグレブは現地2日にクロアチア・ザグレブで女子シングルス決勝が行われ、平野美宇(木下グループ)が世界ランキング1位の孫頴莎(中国)に4-3のフルゲームで勝ち、優勝を果たした。世界女王に対外国人4年ぶりの黒星をつけた平野は、来年のパリ五輪出場に向けて一歩前進。一方、中国メディアは復活の気配を見せる平野を「要注意」としながらも「必ずしも悪いことだとは思わない」と攻略に向けて自信をうかがわせている。
WTTコンテンダー・ザグレブで世界1位を撃破して優勝
卓球の世界ツアー、WTTコンテンダー・ザグレブは現地2日にクロアチア・ザグレブで女子シングルス決勝が行われ、平野美宇(木下グループ)が世界ランキング1位の孫頴莎(中国)に4-3のフルゲームで勝ち、優勝を果たした。世界女王に対外国人4年ぶりの黒星をつけた平野は、来年のパリ五輪出場に向けて一歩前進。一方、中国メディアは復活の気配を見せる平野を「要注意」としながらも「必ずしも悪いことだとは思わない」と攻略に向けて自信をうかがわせている。
平野は準々決勝、準決勝と中国の若手選手を立て続けに破り、決勝では孫と大熱戦。フォアもバックも強い孫に対し、ツッツキやストップで強打を許さない戦略で立ち向かった。常に先行される苦しい展開。しかも2-3で迎えた第6ゲームはデュースの末、14-12で競り勝った。最終ゲームは6連続ポイントでリードを奪うと、そのまま押し切り。5月の世界選手権個人戦の女子シングルスで優勝した孫を破る金星を挙げた。
孫が外国人選手に敗れたのは、2019年10月に対戦した伊藤美誠(スターツ)以来4年ぶり。それだけに中国国内も衝撃に見舞われたようだ。
中国メディア「新京報」は「孫頴莎が4年ぶりに外国人選手に敗れる。パリに向けて平野美宇は『要注意』」との見出しで記事を掲載。「平野は孫頴莎と同い年で、2017年のアジア選手権で丁寧、朱雨玲、陳夢を破って優勝し、一躍有名になった。その後は伊藤美誠とともに中国卓球が注目する対戦相手となったが、この数年は調子を落とし、東京五輪も団体戦のみの出場であった」と近年の低迷に触れている。
それでも「孫頴莎は最終的に3対4で平野に惜敗し、4年近く続いた対外国人選手無敗の記録は途絶えた。孫頴莎が前回外国選手に敗れたのは2019年10月のことで、そのときは2対4で伊藤美誠が対戦相手だった」と孫に黒星をつけた価値を紹介した。