MLB時間短縮ルールで「怪我する選手が出る」 投球動作中に違反指摘した事例に批判噴出
米大リーグで今季から導入される新ルールに改善を求める声が上がっている。時間短縮を目的とした「ピッチクロック」の影響で、投手がモーション途中に球審から違反を指摘され、投球動作を急停止。動画が公開されると、「これは怪我がいつ起こってもおかしくない」などと危惧する反応が集まっている。
新ルール「ピッチクロック」で投手が投球動作を急停止
米大リーグで今季から導入される新ルールに改善を求める声が上がっている。時間短縮を目的とした「ピッチクロック」の影響で、投手がモーション途中に球審から違反を指摘され、投球動作を急停止。動画が公開されると、「これは怪我がいつ起こってもおかしくない」などと危惧する反応が集まっている。
1日(日本時間2日)にフロリダ州フォートマイヤーズで行われたツインズ―フィリーズのオープン戦。2回2死一塁でフィリーズのブランドン・マーシュ外野手を打席に迎えたツインズのデニス・サンタナ投手は、セットポジションから左足を上げ、前に踏み出した。しかし、着地の直前に球審が両手を掲げ、プレーをストップ。サンタナは投球動作を急停止し、球審はピッチクロック違反でボールを宣告した。
この場面を米データ分析会社「コディファイ・ベースボール」がツイッターに「願わくば、これが起こらないところに辿り着けるように」と添えて投稿すると、ファンからは「これで怪我する選手が出てくる」「馬鹿げているし残念だ」「これはクールじゃない」といったコメントが寄せられた。
米スポーツ専門局「FOXスポーツ」のアナリスト、ベン・バーランダー氏も「これは怪我がいつ起こってもおかしくない」と同調。「少なくとも、(投球動作開始ではなく)セットに入るまでに20秒に変えるべきかもしれない」「(このルールの)肝心なことは投球間の長い時間を短くすること。セットに入った時点でクロックを止めることで負傷を回避しつつも、それは達成できる」と改善策を提示した。
試合時間短縮のため今季から導入されるピッチクロックは、投手が球を受け取ってから走者なしで15秒、走者ありで20秒以内に投球動作を開始しなければならないというタイム制限。打者も残り8秒までに打席に構えることが規則。違反した場合、投手は1ボール、打者は1ストライクを取られる。
(THE ANSWER編集部)