激怒マレーにトルコの元選手が同調

　テニスの4大大会・全豪オープンで世界ランク66位アンディ・マレー（英国）が、試合中に2度目のトイレ休憩を認められなかった問題で元選手が同調した。19日の男子シングルス2回戦で同159位タナシ・コッキナキス（オーストラリア）に5時間45分のフルセットの末に勝利。20日午前4時までもつれ込んだが、マレーはトイレに行けず「馬鹿げている」と憤慨していた。

　マレーは第4セットを奪い、2-2とした直後、この日2度目のトイレ休憩を求めた。しかし、現行のルールでは1試合に1度しか認められていない。許可をもらえず、ベンチに座って「俺はルールを尊重する。でも、大会が俺たちを午前3、4時まで戦わせながらトイレも許可しないのは敬意を欠いている」「あなたに対しても、ボールパーソンにも、選手にも敬意を欠いている。トイレにも行けないなんて馬鹿げている」と捲し立てていた。

　動画を欧州放送局「ユーロスポーツ」公式インスタグラムが公開。海外記者や元選手もツイッターで同調した。女子選手だったトルコのイペキ・シェノール氏は「この試合中、トイレに3回行きました。マレーがトイレに行けないのはナンセンスです。5時間戦って我慢しないといけないということを想像してみて。馬鹿馬鹿しい」とルールを批判している。

　英紙「フィナンシャル・タイムズ」のヘンリー・マンス記者は、試合中に「マレーは4時間プレーし、第5セットに行くところです。しかし!!　1度トイレに行ってしまったので、もう行けないんです」と紹介。米スポーツ専門局「FOXスポーツ」のリポーター、シェーン・ベーコン氏は、「マレーは第5セットに突入（午前3時）し、トイレ休憩を求めました。でも。そのオプションはないと言われたのです。そう、当然のようにトイレに行けると思ったのに」と状況を伝えた。

　英紙「デイリー・メール」は、マレーの怒った様子を紹介。「マレーは、2021年の全米オープンでステファノ・チチパスが複数回の長いトイレ休憩をとった時に怒った」「マレーの意見がトイレ休憩に関するルール変更に導き、ATPは1試合に最大3分間の使用を1度のみ認めるとした」と紹介していた。マレーは21日の3回戦で世界ランク25位のロベルト・バウティスタ（スペイン）と対戦する。