ラグビー前日本代表HCがサッカー日本代表にエール「日本の強みを生かせ」

　ラグビーの前日本代表ヘッドコーチ（HC）で現イングランドのエディー・ジョーンズHCが30日、沖縄・宜野湾市内でラグビー教室を開催。15年のワールドカップ（W杯）イングランド大会で日の丸を率いて、南アフリカを破るなど“W杯の奇跡”を演じた世界的名将は現在、盛り上がりを見せているサッカーのワールドカップ（W杯）ロシア大会で決勝トーナメント（T）進出を決めた日本代表について「日本の強みを生かせ」「勝つチャンスはある」と熱いエールを送った。

　ラグビー界きっての世界的名将が、日本代表に世界と戦う心得を説いた。オーストラリア出身のジョーンズ氏は、サッカーW杯について問われると「大好きだよ」と言い、熱く語り出した。

「前回大会（2014年）のコロンビアが素晴らしいプレーをしていたことが印象的だった。今回の日本も凄くいいと思っている。ベルギーもアタックのスキルが高い。あとはイラン。素晴らしいコーチングがされている印象だ」

　競技は違えど、世界一を競う大舞台。熱心に観察していることを伺わせた。2大会ぶりに決勝Tに進出した日本。1回戦で大会屈指のFWルカクら、ジョーンズ氏も認める強力アタッカー陣を擁するベルギーに挑戦する。

　幾多の世界の大舞台を経験し、15年のラグビーW杯では格上の南アフリカを破るラグビー史に残る“奇跡”を起こした男は、世界のトップクラスと戦う上で、どんなメンタリティーで挑むべきと考えているのか。

「日本の強みを生かしてプレーすべきだろう。カガワは素晴らしい選手だ。できるだけ彼にボールを渡し、彼を起点にみんなが動くべきだ。勝つ準備をして臨んでほしい」

　日本の10番を背負い、長きに渡って牽引してきたMF香川真司を「日本の強み」として注目。そして、前評判ではベルギーが圧倒的に優位だが、負けてもともとの精神ではなく、勝ちに行く姿勢が重要と説いた。勝てば、日本サッカー史上初のW杯8強。歴史を変えるチャンスを前に、特に奮起してほしい選手たちがいるという。