チリッチ撃破のスーパーショット、実況は大興奮のち絶句「センセーショナル…」

　男子テニスのモンテカルロ・マスターズは20日、シングルス準々決勝で世界ランク36位・錦織圭（日清食品）が同3位のマリン・チリッチ（クロアチア）を6-4、6-7、6-3で下し、4強進出。右手首の故障から完全復活を印象づけた。第2セットには“超鋭角クロス”によるスーパーショットが炸裂。ATP中継サイト「テニスTV」公式ツイッターが動画付きで紹介すると、実況は「なんて一撃なんだ！ニシコリの魔法が炸裂だ！」と絶叫し、大興奮している。

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　強い錦織が帰ってきた。モンテカルロのファンを、さらに実況まで興奮に巻き込んだのは、第2セットだった。

　4-4で迎えた第9ゲーム。チリッチのサービスからラリーが始まった。強烈なショットでサイドに揺さぶってくるチリッチ。それに耐える錦織という展開が続いた。そして、チリッチは右サイドから対角線にパワフルなフォアハンドを見舞った。深い位置まで走らされ、なんとか追いついた錦織。しかし、体勢は苦しい。ただ、この日の錦織はそんなことお構いなしだった。

　右手一本で放ったフォアハンドは相手以上に鋭い角度でクロスに打ち込んだ。これにはチリッチも一歩も反応することができない。スーパーショットに一気に客席から割れんばかりの拍手と歓声が沸き起こった。錦織は右拳を小さく2、3度握り、会心の一打に手応えを掴んでいる様子だった。

　“超鋭角クロス”によるスーパーショットの瞬間を「テニスTV」は「ケイ・ニシコリからフォアハンドによるささやかな魔法」と題し、動画付きで紹介している。実況は「なんて一撃なんだ！ニシコリの魔法が炸裂だ！」と大興奮で絶叫した後、しばし絶句。「センセーショナル……。ワンダフルなフォアハンドと言うほかないでしょう」と感嘆してしまっている。

　試合はフルセットの末に制し、今大会初の4強進出を決めた錦織。右手首の故障から完全復活へ、確実に近づいている。