「世界最高の選手になるために必要なこと」とは

　13日にロンドンでATPツアー・ファイナルが開幕する。今季最終戦に挑む世界ランキング5位の錦織圭（日清食品）について、コーチを務めるマイケル・チャン氏が世界トップにたどり着くために必要な条件を突きつけている。ATPワールドツアーの公式サイトが伝えている。

　2013年12月に錦織陣営に入ったチャン氏は現役時代に1989年の全仏オープンを優勝するなど世界ランク最高2位の実績の持ち主だ。

　記事の中で「日本人の友達の間だと少しおしゃべりになるけれど、シャイで物静かだね」と錦織の素顔について触れているチャン氏は愛弟子に対して提示している世界トップへの成長の条件も明かしている。

「プレッシャーとうまく付き合うことは、世界最高の選手になるために必要なことの一部でしかない。私はケイにそう伝えている。人生においてはバランスというものを意識しなければならないし、物事に対して観点を持ち続けなければならない。

　他人の言葉が、自身にとってどれだけ重要なのか自問自答する必要がある。もっと重要な点は、自分自身にどれだけプレッシャーをかけられるか、そしてそれが正解なのか、自分自身に問いかけるということだ」

　常に押し寄せてくる重圧や周囲の声をいかに自分なりに考えて消化していくか。単にプレッシャーに対処しているだけでは世界最高の選手になることは難しい。チャンコーチはそう語り掛けているという。

　ATPツアー・ファイナルでは世界ランク1位のアンディ・マレー（英国）、同3位のスタン・ワウリンカ（スイス）、同7位のマリン・チリッチ（クロアチア）と同組となった錦織。世界トップ選手との戦いには精神面の成長も問われることになる。

ジ・アンサー編集部●文　text by The Answer