ロッテ躍進の裏にあった100ページの「ブランドブック」 常勝軍団へ職員も想いを共有
今季のプロ野球、ロッテはパ・リーグ2位でシーズンを終えた。順位は同じでも、ソフトバングに14ゲーム差を付けられた前年とは違う。球団51年ぶりに優勝マジックも点灯させ、最後までオリックスとV争いを演じた。様変わりした今季の裏には、選手、首脳陣、職員ら全員に配付された一冊が存在した。
チーム理念が詰まった一冊が選手、首脳陣、全職員に配付された
今季のプロ野球、ロッテはパ・リーグ2位でシーズンを終えた。順位は同じでも、ソフトバングに14ゲーム差を付けられた前年とは違う。球団51年ぶりに優勝マジックも点灯させ、最後までオリックスとV争いを演じた。様変わりした今季の裏には、選手、首脳陣、職員ら全員に配付された一冊が存在した。
白表紙でシンプルにデザインされた一冊。ロッテの理念が詰まった「ブランドブック」だ。今年作られ、選手、首脳陣のみならず、全ての球団職員にも配付された。球団の行動指針や2025年までの中期目標である「Vision 2025」などが記され、常勝軍団を目指す集団であるための方針・想いがまとめられたものとなっている。
約100ページにも及ぶこの“バイブル”。中村奨、和田ら選手の言葉だけでなく、営業やチケット担当の職員や応援団、ZOZOマリンの飲食店主からの言葉も記され、あらゆる分野でマリーンズに関わる仕事人の意志が詰まっている。
球団理念を策定した6人の職員の座談会や、05年、10年の2度の日本一を経験したベテラン職員たちが歴史を作ってきたエピソードを明かしているページもあり、目を通した者たちが思いを共有できる内容だ。
11月16日、ZOZOマリンで行われたシーズン総括会見で、河合克美オーナー代行は「今年は千葉ロッテマリーンズ理念、ビジョンを掲げているが、これらを“自分事化”することが一番難しいと思っている。ブランドブックを作った際に唯一お願いしたのが、家族に見せたいと思うようなものを作って欲しいということ。みんなの言葉がスッと入っていて、同時に子供たちに自慢したくなるようなもので、自分事化して自覚を持ってもらうことが目的だった。製作は最初の一歩であって、これから全員が自分事にして、千葉ロッテマリーンズで共有していきたいと思っています」とコメントしている。
「この1点を、つかみとる。」をスローガンに戦った今季。新しく示された常勝軍団へのビジョンを全員が共有し、結束を強めた。チーム全員で「ブランドブック」の中身を“自分事化”し、少しずつ近づいている頂点を来季こそ勝ち取る。
(THE ANSWER編集部)