フェンシング五輪金の山田優、日大1年にまさかの敗戦「ビビッてしまって緊張した」
フェンシングの全日本選手権個人戦は18日、東京・駒沢体育館で最終日の第3日が行われ、東京五輪男子エペ団体で日本初の金メダル獲得に貢献した山田優(自衛隊)は準々決勝で敗退した。最新の世界ランクで同種目日本勢2人目の1位となった27歳。2年ぶり3度目の優勝がかかっていたが、大学1年生に敗れた。
フェンシング全日本選手権
フェンシングの全日本選手権個人戦は18日、東京・駒沢体育館で最終日の第3日が行われ、東京五輪男子エペ団体で日本初の金メダル獲得に貢献した山田優(自衛隊)は準々決勝で敗退した。最新の世界ランクで同種目日本勢2人目の1位となった27歳。2年ぶり3度目の優勝がかかっていたが、大学1年生に敗れた。
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山田は初戦の2回戦を15-7で危なげなく勝利すると、3回戦も5連続ポイントなど実力差を見せ、15-9で勝ち進んだ。準々決勝は日大1年の松本龍と対戦。2-2から3連続得点を許し、劣勢を強いられた。一進一退の攻防を繰り広げたが、2点差までしか詰め寄ることができず、11-15で敗れた。
19年大会3位などジュニア時代から活躍してきた松本は大学の後輩だったが「ビビッてしまって緊張していた。思うようなプレーができず簡単に負けてしまって悔しい気持ちしかない」とガックリ。「金メダルを獲ったプレッシャーがあります。それが一番ですね。勝つでしょっていう自分自身へのプレッシャーもあった。弟子みたいに一緒に頑張ってきた松本との試合で、気負ってしまった」と悔やんだ。
東京五輪では男子エペ団体で日本初の金メダル獲得に貢献。個人では6位入賞を果たした。国際フェンシング連盟の最新世界ランクでは、エペ個人の山田は過去最高の2位を更新する1位に。同種目で日本勢が1位になるのは、五輪金メダルメンバーの見延和靖(ネクサス)に続き2人目だった。
五輪後はテレビ出演など、フェンシングを広めるために時間を割いてきた。練習できたのは半日を2回のみ。この日も多数のテレビカメラの中でプレーしたが「気にならなかった。むしろ2回戦くらいまで、ちょっといいところを見せようという感覚だった。でも、3回戦はガチガチで相手の好きなようにやられた。もうちょっと伸び伸びとできたらよかった」と振り返った。
今大会、金メダルメンバーでは加納虹輝が出場し、準決勝に駒を進めている。見延は8月末に受けた鼠径ヘルニアの手術の影響で欠場。宇山賢は手首痛の影響でエントリーしていなかった。山田は「五輪選手が2人欠場したので、加納と当たる決勝までは絶対に行かないといけなかった」とコメント。「五輪で金メダルを獲ったのも信じられなかったけど、それと同じくらい今は信じられない気持ちです」と肩を落とした。
(THE ANSWER編集部)