【テニス】ワウリンカが振り返る全米OP決勝直前の涙 “異変”乗り越えつかんだ初V
全米オープン初優勝を飾った31歳は決勝戦の前に極度の緊張から体に変調をきたしたことを明かしている。英公共放送BBC電子版が報じている。
ジョコビッチを破り、全米オープン初優勝
テニスの全米オープン男子シングルスで前回大会覇者のノバク・ジョコビッチ(セルビア)を破り、3度目のグランドスラム制覇を果たしたスタン・ワウリンカ(スイス)。全米オープン初優勝を飾った31歳は決勝戦の前に極度の緊張から体に変調をきたしたことを明かしている。英公共放送BBC電子版が報じている。
「決勝前にこれまでにないほど、僕は神経質になっていたんだ。ロッカールームでは震えていた。(コーチの)マグヌス(・ノーマン)と2、3点、最後の確認をしたんだけど、泣き出してしまったんだ。完全に震えていたんだよ」
激闘を戦い抜いたワウリンカは全米オープン優勝後の記者会見でこう明かしたという。過去、2014年の全豪オープン、15年の全仏オープンで優勝。今回の優勝でグランドスラム決勝は3戦3勝と圧倒的な勝負強さを誇るが、その百戦錬磨のワウリンカでもジョコビッチとの頂上決戦を前に極度の緊張に苦しんだようだ。
「それでも、自分自身に言い聞かせたのは自分の試合が待っているということだ」
そう話すワウリンカに対し、ジョコビッチは「彼は数々のビッグマッチで最高のテニスをしていた。間違いなくトッププレイヤーの一人として語られるにふさわしい」と賛辞を贈ったという。
試合前にコーチの前で泣き出すほどの精神状態となりながら、準決勝で錦織圭(日清食品)を下した勢いを維持し、世界ランク1位のジョコビッチに6-7、6-4、7-5、6-3で勝利。死闘を制した31歳は王者ジョコビッチからも最大限の敬意を表される存在になった。
【了】
ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer
ゲッテイイメージズ●写真 photo by Getty Images