メジャーリーガー青木宣親が考える 能力の100%を発揮できる「最大集中」とは
米大リーグで今季からアストロズでプレーする青木宣親外野手が21日に都内でMLBジャパン主催の野球教室に参加した。昨年創設されたリトルリーグ全国大会「MLB CUP」で優勝した武蔵府中リトルの小学生と保護者を対象とした約2時間の指導では自身のノウハウを惜しみなく伝授。現役メジャーリーガーならではの「能力の100%を発揮できる方法」のヒントを明かした。
青木への質問「打席で緊張…どうしたらリラックスできる?」、答えは「ポイント作り」
米大リーグで今季からアストロズでプレーする青木宣親外野手が21日に都内でMLBジャパン主催の野球教室に参加した。昨年創設されたリトルリーグ全国大会「MLB CUP」で優勝した武蔵府中リトルの小学生と保護者を対象とした約2時間の指導では自身のノウハウを惜しみなく伝授。現役メジャーリーガーならではの「能力の100%を発揮できる方法」のヒントを明かした。
野球教室の最後に行われた質問コーナーが行われた時だった。保護者の一人から、こんな質問が飛んだ。
「打席では緊張してしまう子供たちが多い。どうしたら緊張することなく、リラックスして力を出させることができますか?」
楽天・茂木栄五郎ら、プロ野球選手を何人も輩出している強豪チームでも打席になると緊張し、100%の力を発揮できないこともあるという。そんな悩みに対し、青木はメジャーで「僕がやっていること」として、こう答えた。
「球場ごとに『ポイント』を作るんです」
「ポイント」は補足するなら「『集中』のポイント」となるだろう。青木は球場の外野フェンスに書かれている文字を指さし、「例えば、ああいうものがポイントになる」と言った。
「ネクストバッターズサークルで待つ時、自分が決めたポイントを数秒間、じーっと見るんです。その時はポイントを見ることしか考えない。これをしたら集中するぞ、と決めてやっておくんです」
チャンスで、あるいはピンチで打席に向かう際、気持ちが高ぶったり、弱気になったり、また大歓声が耳に入って気持ちが乱れることもある。そういう状況でも一瞬、「無」になって、不要な心の重圧を排除する視覚的要素を作り、集中に結び付けていく。
こうして青木は世界最高峰の舞台でも結果を残し、すでに4年間、メジャーの第一線でプレーしている。その「ポイント作り」は野球だけでなく、ほかの競技にも置き換えられるだろう。ポイントは本人が決めさえすれば、どこでも作り出すことができるからだ。