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イチロー、松井、浅田真央のように― 「おりひめJAPAN」が願う“たった一つの夢”

主将の原が「それを超えるキャプテンになりたい」と話すのは…

 東京五輪でインパクトを残す活躍をするためにも、世界選手権はチームの現在地を測る格好の舞台となる。来年に繋がるメダル獲得に向けてチームを率いる原はキャプテンとして、ある人物の姿を目標にしているという。

「(元サッカー女子日本代表)澤穂希さんです。4位になった北京五輪の時に、チームに対して『苦しい時は私の背中を見て』という言葉をかけたという話を聞いて、そう言えるキャプテンは本当にすごいなと。私もそういうキャプテンになりたい、それを超えるキャプテンになりたいと思っています」

 そう語る原に「ついていきます!(笑)」と話す石立は「自分の思いをプレーで体現できる選手でありたい」という。

「イチローさんみたいに我が道を行くアスリートもカッコいいし、同郷の松井秀喜さんのように、寡黙ながらも自分がするべきことを淡々とやって結果を出すアスリートも好き。そして、浅田真央さんのように自分の演技で周りの人を感動させられるのもすごい。私も自分の思いを体やプレーで体現できる、そういう選手でありたいなと常々思っています」

 2人が憧れる人物や目指す選手像は違うかもしれないが、共通するのは「ハンドボールをメジャーにしたい」という思いだ。そのためにも世界選手権では「自分たちの良さを100%出し切って、いい流れを作って東京五輪でもメダルが獲れるように繋げていきたいですね」(原)、「注目、応援してくださる人たちの思いを自分たちが背負って、それをコートで体現できるチーム、個人でありたいです」(石立)。

 東京五輪はもちろん、11月30日から始まる世界選手権に向けても熱い思いを語ってくれた原だが、開幕直前に右膝を痛めて選手登録を外れることになってしまった。原の悔しさは誰よりもチームメートたちが分かっている。キャプテンの思いと努力を無駄にしないためにも、「おりひめJAPAN」はより結束力を高め、熊本で戦う。

(THE ANSWER編集部・佐藤 直子 / Naoko Sato)

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