五輪本番さながらのバトルが実現 世界屈指のスケートボーダーが寒川に集結する意味
町おこしをしたい寒川と、ストリートスポーツの認知・普及を目指す内野のコラボ
なぜ神戸から寒川に舞台を移したのか。イベントの発起人であり、オーガナイザーを務める内野は、オリンピック開催で東京に世界の注目が集まる点を考慮。BMXをはじめとするストリートスポーツが少しでも多くの人に認知され、広く世に普及させる機会を増やしたいと関東地方への進出を模索していた2018年、神奈川県を通じて寒川に出会った。
【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら
寒川といえば、寒川神社を思い出す人も多いだろう。だが、そんなステレオタイプのイメージからの脱却を目指していた木村俊雄町長は、役場の若手職員の声を取り入れ、さむかわ中央公園にストリートスポーツ用のパンプトラックを建設。高齢者と若者とが共存できる街づくりを始めた矢先に内野と出会い、町の全面パックアップを約束し、2019年4月に「ARK LEAGUE」開催が実現した。そして、2万5000人の観客を集める大成功。木村町長は「町の人々が自信やプライドを取り戻してきた。町に移住する若者も増えている。ストリートスポーツの聖地化を目指したい」と、「ARK LEAGUE」開催が町にもたらした“活気”に目を細める。
内野自身、家族と一緒に寒川町に移住した。古い室内プールを改装して「FLATPARK」というBMXフラットランドの室内練習場をオープン。ここではBMXに興味を持つ地元の子供たちを教えたり、全国から訪れるBMXライダーと練習に励んだり。内野がビジョンとして描いていた普及活動を着実に実践している。