八百長摘発のテニス不正監視団体、防止教育も徹底 選手証言「最近特に厳しい」
日本テニス界に激震が走った世界ランキング元295位、三橋淳の八百長関与による永久追放。05年ジュニアデビス杯U-16大会で錦織圭(日清食品)と日本代表でともに戦った27歳は、加えて5万ドル(約568万円)の罰金も科された。
三橋淳の八百長摘発したTIU、不正撲滅へ今年から導入していた取り組みとは?
日本テニス界に激震が走った世界ランキング元295位、三橋淳の八百長関与による永久追放。05年ジュニアデビス杯U-16大会で錦織圭(日清食品)と日本代表でともに戦った27歳は、加えて5万ドル(約568万円)の罰金も科された。15年に行われていたとされる複数の不正を裁き、厳罰を与えたのが、「テニス・インテグリティ・ユニット(TIU)」だ。テニスの不正監視団体は、不祥事を暴くだけでなく、最近では選手に対する不正禁止に向けた教育を進めているという。
TIUはテニス界における八百長などの不正の調査機関として2008年に設立された。今年5月4日にはギリシャ人選手、コンスタンチノス・ミコスの八百長など4件の不正行為も告発し、永久追放処分を言い渡した。そして、テニスの賭博に関連し、2016年に292件の八百長に関連した疑いのあるベッティングが行われたという調査報告を発表するなど、不正摘発に断固たる姿勢を示している。
一方で、TIUは選手に対しても不正を未然に防ぐための教えを説いている。
「TIUの不正取り締まりの活動は最近、特に厳しくなりました。テニス選手はIPIN(国際選手IDナンバー)と呼ばれるサイトで国際テニス協会に毎年、選手登録をします。このサイト上で選手の登録番号でパスワードを入力して、登録の手続きを進めるのですが、今年から大きく仕様が変化して驚きました。手続きに進む前に、自動的にTIUによるアニメーションがスタートしました。具体的なストーリーに沿って、このシチュエーションは不正かどうか、Q&Aで答えるという流れになります。選手は全選手共通でチェックを受けることになります」
こう説明したのは、プロテニスプレーヤーの綿貫敬介だ。アニメの内容は実に具体的だという。