古賀紗理那、石川真佑らバレー日本代表が参加 「震災復興支援マッチ」で子供たちに届けた笑顔
地元チームとして「やるべきことを考え直す、良い機会になった」
そして午後からは3000人の観衆が見守るなか、いよいよコート上に両チームの選手が登場。まずはPFUブルーキャッツの1セットのみの“青白戦”が実施され、続いて日本代表による3セットマッチの紅白戦が行われた。
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試合は両チームともにミスが少なく、一進一退の攻防に。豪快なスパイクが決まる一方、粘り強いレシーブから長いラリーも展開されるなど、数々の華麗なプレーにアリーナ内は大歓声に包まれた。
紅白戦終了後、キャプテンの古賀は「大変な状況のなかで、このような会場で紅白戦ができたことを嬉しく思います。パリ五輪の出場権を懸けた厳しい戦いが続きますが、会場やテレビの前で応援して私たちの背中を押してください」と挨拶。最後は日本代表、PFUブルーキャッツの選手がサインボールを観客席に投げ込み、大盛況の中でイベントは終了した。
日本代表の石川は、2日間の活動を振り返り「昨日は避難所に行かせていただいて、本当に大変な思いをされているなかで生活している方を見て、私たちも日々の生活を大切に過ごさないといけないと思いましたし、私たちができることはバレーボールで力をお届けすることだと思うので、私自身もひたむきにバレーに取り組んでいきたいと思いました」とコメント。バレーボール教室で交流した子どもたちについては、「この状況でもバレーを楽しくやっている姿を見ることができて、私自身も嬉しかったですし、レベルが高くなってきた時に上手くなってほしいなと思います」とエールを送った。
そして地元チームとして、復興支援プロジェクトに取り組むPFUブルーキャッツの髙相みな実キャプテンは、「SVリーグに向けて自分たちがどのような環境でバレーボールをするかということが分かったので、より一層選手たちのモチベーションになったのではないかと思っています」と語った上で、「自分たちの力だけでなく、全日本チームの皆さんの力もお借りして、自分たちがどのようなことで被災者の皆さんに協力できるか、バレーボールを通して自分たちがやるべきことは何なのかということを考え直す、良い機会になったと思っています」とイベント開催への感謝を口にした。
また、PFUブルーキャッツの谷内美紅も「自分たちにはバレーボールしかできることはないのですが、それでもバレーボールでできることを、これから何年も続く復興ということに対して、どんどんアプローチしていけたらいいかなと思います」と、被災地支援に向けて決意を新たにしていた。
アリーナ外に並んだ地元グルメの出店エリアを含めて、イベント全体では約7000人が来場。バレーボールを通じた能登半島地震の復興支援活動は、熱狂とともに大きな一歩を踏み出した。
(THE ANSWER編集部・谷沢 直也 / Naoya Tanizawa)