【重量挙げ】三宅宏実を銅メダルへと導いた父・義行氏の戦略とは
リオデジャネイロ五輪重量挙げ女子48キロ級で、三宅宏実(いちご)がスナッチ81キロ、ジャーク107キロの合計188キロで銅メダルを獲得した。
土壇場で底力発揮、女子48キロ級で銅メダル獲得
リオデジャネイロ五輪重量挙げ女子48キロ級で、三宅宏実(いちご)がスナッチ81キロ、ジャーク107キロの合計188キロで銅メダルを獲得した。スナッチは2本失敗して後がない3回目で成功。ジャークも107キロを3回目で挙げた。
土壇場で底力を発揮出せた裏には何があったのか――。そこには父・義行監督の“体重指令”があった。
今年の春から腰痛に苦しみ、痛み止めの注射や鎮痛剤に助けられて何とかたどり着いた舞台。義行監督は「体重を47.8キロ以下に落とすな」と指示をしていた。
当日の計量は競技開始2時間前に行われる。前日計量のボクシングと違い、計量後にたくさん食べたり飲んだりして体重を増やすことができない。制限ギリギリで臨むことで力を少しでも振り絞り、痛む腰をカバーできるようにする作戦が見事に的中した。
条件は皆同じだが、今大会は選手村のサウナが故障したり、風呂にバスタブがないために発汗して体重を落とすことが難しかった。三宅は体重が落ちるまで試合前日から食事を抜いて対応したという。出来る準備をぬかりなく行った結果が、4位と1キロ差での銅につながった。
【了】
ジ・アンサー編集部●文 text by The Answer
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images