大坂なおみとの絆は「デスノート」から生まれた バイン氏が築いた“信頼のカタチ”
女子テニスのツアー最終戦、WTAファイナル(シンガポール、DAZN独占生中継)の出場権を掴み、初陣を終えた大坂なおみ(日清食品)。コート上では迫力あるショットを炸裂させる大坂だが、一旦試合が終わると、人見知りでシャイな一面が現れてくる。他人に心を許すまでしばらく時間を要するという21歳だが、昨年12月からコーチに就任したサーシャ・バイン氏は早々に信頼関係を築き、秘める才能を開花させた。
「THE ANSWER」単独インタ最終回―コート外から深める絆、勧められて見始めたアニメ
女子テニスのツアー最終戦、WTAファイナル(シンガポール、DAZN独占生中継)の出場権を掴み、初陣を終えた大坂なおみ(日清食品)。コート上では迫力あるショットを炸裂させる大坂だが、一旦試合が終わると、人見知りでシャイな一面が現れてくる。他人に心を許すまでしばらく時間を要するという21歳だが、昨年12月からコーチに就任したサーシャ・バイン氏は早々に信頼関係を築き、秘める才能を開花させた。
「状況を読んで、自分がどう振る舞うべきか感じ取るセンスを持っている」と自負するバイン氏は、シャイな大坂との壁を取り払うためにどんなアプローチをしたのだろう。きっかけは、アニメ「デスノート」を見ることだった。
「コートから離れた場所の方が、選手との絆を深めやすいと思うんだ。同じ趣味や興味を持っているかもしれないからね。音楽、映画、本、何でもいい。アニメ好きなナオミの場合は『デスノート』だったんだ。最初はどんな作品か知らなかったから、エピソードを2、3見るうちに『オーマイガー!』って(笑)。でも、見始めると面白くて、僕もハマってしまったんだ。
翌日、練習に行くと、ナオミがどのエピソードを見たのか聞いてきたんだ。そこから『デスノート』の話を始めて……。そんな感じで打ち解けていったんだ。何か共通の話題が見つかれば、そこからコートの上に移ってもつながりを感じたり、信頼を深めたりできるからね」
フィットした体型を保つために大坂との練習も含め、1日6、7時間は体を動かしているというバイン氏。「1日がかりの仕事なんだ」というコーチ業の合間を見計らい、「デスノート」の他にも、大坂から勧められた「鋼の錬金術師」「ドラゴンボール」はチェック済み。「もう1つ勧められたんだけど、忘れちゃった(笑)」とバツの悪そうな表情を見せるが、新しい文化や人との出会いに対して好奇心旺盛に向き合えるのは、国際色豊かな自身の経歴とも関係しているようだ。