2ケタ得点に迫った逸材・名和田我空 自分を「信じきれなかった」決勝、惜敗から得た教訓
エースだからこそ、主将だからこそ、あと1点をもぎ取りたかった。全国高校総体(インターハイ)男子サッカー決勝が3日に行われ、昌平(埼玉)が3-2で神村学園(鹿児島)を破って初優勝を飾った。準優勝となった神村学園は、主将を務めるFW名和田我空(3年)が通算9得点で2000年の大久保嘉人(国見高)以来の2ケタ得点に迫っていたが、得点できなかった。名和田は「すごく悔しい。(決勝戦に限らず)大会期間中もチャンスを外していた。それが、最後に出てしまった。チームとしても個人としても、まだまだ得点できる場面はあった。有村(圭一郎監督)さんも言っていたけど、細部にこだわらないといけない。誰よりも努力して、次は自分が優勝に導けるように頑張りたい」と唇を噛んだ。
今大会通算9得点の活躍も決勝では不発
エースだからこそ、主将だからこそ、あと1点をもぎ取りたかった。全国高校総体(インターハイ)男子サッカー決勝が3日に行われ、昌平(埼玉)が3-2で神村学園(鹿児島)を破って初優勝を飾った。準優勝となった神村学園は、主将を務めるFW名和田我空(3年)が通算9得点で2000年の大久保嘉人(国見高)以来の2ケタ得点に迫っていたが、得点できなかった。名和田は「すごく悔しい。(決勝戦に限らず)大会期間中もチャンスを外していた。それが、最後に出てしまった。チームとしても個人としても、まだまだ得点できる場面はあった。有村(圭一郎監督)さんも言っていたけど、細部にこだわらないといけない。誰よりも努力して、次は自分が優勝に導けるように頑張りたい」と唇を噛んだ。
無得点の試合も、まったくダメだったわけではなかった。ボールを持てば、巧みに相手の逆を取り、前を向いた状態を作ってゴールを狙い、プレースキックを含めたチャンスメークでも存在感は示していた。
今大会は、3トップの左が定位置。決勝戦でも前線でパスを呼び込むと、相手のブロックのタイミングを外して何度もゴールを狙った。特に、ゴールまでの最短距離となるシュートコースを相手が塞いでくるなか、遠いサイドから少し曲げるようにしてゴールへ入れるシュートは、名和田の武器だ。しかし、決勝戦ではGKを含めて相手にブロックされる場面が多かった。ファーサイドへのシュートを警戒されてブロックされた場面があり、そこからシュートコースの狙いに迷いが生じたという。
「シュートの場面はあったなか、どっちに打とうか迷う場面もあった。自分の力を信じきれなかった。ニアを狙ったシーンは、今思えばファーにいつも通り得意なシュートを打てば良かった。振り返ってみれば、まだまだ課題はある。今でも武器ですけど、さらに磨き上げないと、決勝という舞台では出せないなと思った」(名和田)
決勝戦は、2度もリードした試合で逆転負け。自分が決めていれば、チームを勝たせることができたはずだと思うからこそ、悔しさが募るようだった。負けても泣き崩れるようなことはなく、毅然とした態度が印象的だったが、取材対応の際には何度も「相手の喜ぶ姿」という言葉を繰り返し、優勝を逃した悔しさを口にした。