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苦しむ青森山田、8強で散った夏 生命線の堅守に綻び、高校選手権V2へ試される名門の真価

名門校に入れば勝手に強くなる、わけではない。青森山田(青森)は全国高校総体(インターハイ)男子サッカーの準々決勝で帝京長岡(新潟)と対戦し、1-1で迎えたPK戦に2-3で敗れ大会から姿を消した。昨年度の全国高校サッカー選手権で2年ぶり4回目の優勝を果たしたように、近年の全国大会で好成績を続けているが、今季は厳しい戦いに揉まれている。

PK戦の末に帝京長岡に敗れた青森山田。高校選手権の王者がベスト8で姿を消した【写真:平野貴也】
PK戦の末に帝京長岡に敗れた青森山田。高校選手権の王者がベスト8で姿を消した【写真:平野貴也】

準々決勝で帝京長岡にPK戦の末に敗退

 名門校に入れば勝手に強くなる、わけではない。青森山田(青森)は全国高校総体(インターハイ)男子サッカーの準々決勝で帝京長岡(新潟)と対戦し、1-1で迎えたPK戦に2-3で敗れ大会から姿を消した。昨年度の全国高校サッカー選手権で2年ぶり4回目の優勝を果たしたように、近年の全国大会で好成績を続けているが、今季は厳しい戦いに揉まれている。

 試合の立ち上がりは、迫力ある攻撃で先手を奪った。サイドを起点に素早くゴールに迫ると、前半11分、左からMF川口遼己(3年)がクロスボールを供給。相手GKの鼻先にFW石川大也(3年)が飛び込み、逸れたボールを右MF別府育真(3年)が押し込み先制点を奪った。その後も主導権を握っていたが、前半35分、相手がサイドから中央に入れたボールをクリアしようとした右DF小沼蒼殊(3年)がぬかるみで足を滑らせてしまい、こぼれ球が相手に渡って同点弾を決められた。正木昌宣監督が「できれば1-0で逃げ切る形を取りたかったが、前半の最後の1失点が悔やまれる」と話した場面だ。

 1-1で折り返した後半は、苦しかった。中盤の中央を10番の谷川勇獅(3年)と川口で締めていたが、帝京長岡は両サイドMFを中央寄りの位置に立たせて選択肢を増やすと、面白いように中央で縦パスを通して攻撃を展開した。後半のシュート数は、青森山田の0本に対して帝京長岡が4本。完全に帝京長岡ペースだった。青森山田は後半を無失点で乗り切ったが、最終ラインやGKが奮闘したというよりは、相手が勢い任せになって精度を欠いたことが主因で、厳しい試合展開だった。PK戦による敗戦だが、正木監督は「相手のほうが、勝利に値するチームでした」と言い切った。

 1失点は不運な部分もあるが、後半に青森山田の生命線である堅守が機能していなかったことは、明確だった。3回戦の矢板中央(栃木)との一戦も0-0からPK戦にもつれる接戦。大量得点で勝ち上がってきた相手のほうが良いコンディションで臨んでいたことや、相手のほうがボールを保持していたことなどにより、終盤は体力がなくなり、走力でも後手に回った。

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