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【サッカー】東福岡、179センチ“10番”が190センチFW封じる 交代に追い込み「気持ちよかった」

篠田は相手のキーマンを封じる活躍で守備的な新しい「10番」像を確立した【写真:平野貴也】
篠田は相手のキーマンを封じる活躍で守備的な新しい「10番」像を確立した【写真:平野貴也】

守備的な新しい「10番」像を確立

 元々、身体能力が高く、自分よりも大きな相手にも負けない。東福岡には空中戦が自慢の長身選手もいるが、篠田は負けない。ただ、自身の特長が攻撃の中心をイメージさせる「10番」と噛み合わないことに悩んだ時期があるという。

 一定以上のスキルは備えているが、技術やスピードでゴールをこじ開ける役割より、中盤で戦う方が輝く印象はある。篠田は「最初は、どうしたら良いか悩んだ。自分に求められていることは何だろうとか考えた。県予選が終わって、どうやってチームを引っ張るのか、ハッキリしてきた。今日応援に来てくれた(藤川)虎太朗君からも(無料通話アプリの)LINEで『今までの10番は気にしなくていいから、お前ができることで引っ張れ』と言ってくれた」と明かした。

 藤川は、2年前の10番だ。2年次の2015年にインターハイ、全国高校選手権の2冠達成に貢献。現在は、ジュビロ磐田に所属するプロ選手。藤川は、篠田について「10番だからと気にすることはなくて、自分の持ち味を出せば良い。オフェンシブでないなら、チームのために目立たない黒子的な存在でやっていけば、見ている人は見てくれているもの。自分も今は磐田で試合に出られていないけど、今の状況を楽しんで、次のチャンスでどこまで一気にジャンプできるか、楽しみにして、ギラギラやっていると話した」と後輩に送ったメッセージを明かした。

 人は見かけによらぬもの。大きく見えなくても空中戦に強く、10番だが守備的で「意外な」篠田の素晴らしさは、試合を見た者には確実に伝わった。

(平野 貴也 / Takaya Hirano)

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