【バレーボール】足がつっても“交代拒否” 鎮西、高校バレー界最高のスターが見せた“エースの矜持”
全国高校総体(インターハイ)のバレーボール男子の準々決勝が29日、三重県内で行われ、4強が出そろった。前年覇者で、春高バレーも制している絶対王者・鎮西(熊本)は東福岡(福岡)に第1セットを先取されたが、続く第2、3セットを連取し2-1で逆転勝ち。高校NO1の呼び声高い、エース水町泰杜(2年)は試合中に足をつりながらも、交代を“拒否”。コートに立ち続け、セミファイナル進出に導いた。
インターハイ男子バレーボール準々決勝、連覇目指す鎮西のエースが躍動
全国高校総体(インターハイ)のバレーボール男子の準々決勝が29日、三重県内で行われ、4強が出そろった。前年覇者で、春高バレーも制している絶対王者・鎮西(熊本)は東福岡(福岡)に第1セットを先取されたが、続く第2、3セットを連取し2-1で逆転勝ち。高校NO1の呼び声高い、エース水町泰杜(2年)は試合中に足をつりながらも、交代を“拒否”。コートに立ち続け、セミファイナル進出に導いた。
両足の痛みが一瞬どこかに吹き飛んだ。第3セット、24-17で迎えたマッチポイント。最後は水町のサーブから得点を決めると、絶対的エースは力強くこぶしを握り締めた。「まずは目標としていたところまで来られました」。重圧と戦い、苦しみながらのベスト4入りにホッと胸をなで下ろした。
中学時代に熊本県選抜で全国制覇。1年生として出場した1月の春高バレーでブレイク。スーパールーキーとして一躍注目を集め、名門・鎮西で2年生にしてキャプテンを任される逸材中の逸材だ。5月の黒鷲旗全日本男女選抜バレーボール大会では、Vリーグのチームを相手に、強烈なスパイクを立て続けに決めたことも話題となった。
そんな超高校級プレーヤーを止めるべく、東福岡はマークは徹底していた。サーブで狙われ、必ずブロックには3枚ついた。それでも水町は冷静にコースを狙い、また緩急をつけブロックアウトで得点を重ねた。「セッターがブロックを見て、クイックを使ったり、ボールを散らしてくれた。周りに助けられての1勝です」。本人はいたって謙虚に、チームメートへの感謝を忘れなかった。